研究課題/領域番号 |
22K20766
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0803:病理病態学、感染・免疫学およびその関連分野
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
窪村 亜希子 国立感染症研究所, 細菌第一部, 研究員 (40947967)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 腸管出血性大腸菌 / 細胞接着 / 全ゲノム配列解析 / 細胞付着 / ゲノム解析 / 大腸菌 / 培養細胞 / 付着因子 / 次世代シークエンサー |
研究開始時の研究の概要 |
腸管出血性大腸菌(enterohemorrhagic Escherichia coli: EHEC)は食中毒や感染症の原因微生物として知られ、毎年数名の死亡例も報告される。EHECのうち病原性遺伝子領域LEEを保有しないLEE-neg EHECについては、重症例や死亡例が国内外で多数報告されているが十分な研究が行われていない。本研究では重症例由来のLEE-neg EHECの多くが保有する細胞接着因子Saaについて、LEE-neg EHEC感染症における重症化への寄与や、未解明となっている宿主側のSaaに対するレセプターの同定や炎症惹起の可能性についても解明を試みる。
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研究成果の概要 |
腸管出血性大腸菌(EHEC)312株を対象にした全ゲノム配列解析を行い、90株から細胞接着因子Saaの遺伝子を検出した。血清型別ではOX18:H19(87.5%)やOX21:H19(81.8%)において高率に検出された。培養細胞を用いた解析では細胞付着性を示したのは7株のみであったが、そのうち2株は溶血性尿毒症症候群(HUS)患者由来株であった。HUS患者由来の2株について追加で解析を行った結果ではsaa含む既知の付着因子以外の未特定の因子が本菌の細胞付着性に寄与していることが示唆され、本研究によりEHEC感染症の重症化に関与する可能性のある新規付着関連遺伝子の存在が示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
EHECは国内で年間約3000名の感染例報告があり、毎年数名の死者も報告されることから公衆衛生上重要な病原微生物である。また、本菌感染症の発症や重症化には宿主細胞への付着性が重要であることが知られている。本研究により死亡例を含むHUS患者から分離された2株が、未特定の細胞付着因子により培養細胞への付着性を示していることを明らかにした。当該付着因子はEHEC感染症の重症化に寄与している可能性があることから、今後も解析を継続することで付着因子が特定されればEHEC感染症における重症化機構解明の一助になり、また高病原性EHEC株の迅速な分離検出が可能となるため公衆衛生向上にも寄与すると考えられる。
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