研究課題/領域番号 |
22K20788
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
木場 隼人 金沢大学, 医薬保健学総合研究科, 特任助教 (80967886)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Exracellular vesicles / 肺癌 / Liquid biopsy / extracellular vesicles / lung cancer / liquid biopsy / cell free tumor DNA / EGFR mutation / adjuvant chemotherapy / 術後化学療法 |
研究開始時の研究の概要 |
早期肺癌では外科的切除で根治が望まれるが、残念ながら再発することがあり新規のリスク評価法・治療標的を探索することが重要である。 血中遊離DNA(cfDNA)やmicro RNA(miRNA)を用いて癌の遺伝子異常を検出する方法が発展している。我々は以前に、診断時の腫瘍組織で認められずcfDNAで検出された遺伝子変異が、経過で出現した転移巣で検出されることを報告した。本研究では、術前のcfDNAとmiRNAを解析し、再発時期との関連や手術検体から得られた組織由来のRNA発現パターンとの関連を検討する。本解析から新たなバイオマーカーの創出や治療標的を発見し、オーダーメイドの術後療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
肺癌術前に採取された採血検体から抽出された血中遊離DNA(cfDNA)と細胞外小胞(EVs)を解析し、その後の予後との関連を検討し、予後予測に関する新たなバイオマーカーの創出並びに治療標的の発見によりオーダーメイドの術後治療の確立を目指すものである。285例の肺癌手術前の血液検体からcfDNAとEVsを抽出した。 患者のうち、EGFR遺伝子変異が陽性に限ると、cfDNAにて同遺伝子変異が検出された群では優位に予後が不良であることが分かった。 またEVs中のタンパク質を検討したところ、ZNFxが検出される群がされない群に比べて優位に予後が良かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血中には癌由来の遺伝子変異やタンパク質が循環していることは以前から報告されていた。今回我々の検討では、肺癌の手術前に特定の遺伝子異常やタンパク質が認められる患者群で、生命予後が別れることが示された。肺癌の周術期の治療開発が盛んに行われているが、現時点では病期Stageによって治療を行うべきかどうかを決めている。我々が見出したこれらの因子によって、周術期の治療の判断材料になることが期待される。
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