研究課題/領域番号 |
22K20807
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 |
研究代表者 |
家里 明日美 公益財団法人がん研究会, NEXT-Gankenプログラム がん細胞多様性解明プロジェクト, クリニカルリサーチフェロー (00646234)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 乳癌 / リンパ管侵襲 / リンパ管内皮細胞 / 細胞間相互作用 / 微小環境 / ペリサイト / 癌オルガノイド / 3D共培養 / シングルセルRNAseq |
研究開始時の研究の概要 |
がん微小環境内には豊富にペリサイトが存在し、内皮細胞以外の細胞種とも相互作用し合い機能する。がん微小環境内のペリサイトは癌細胞との相互作用を有し、組織特異的な機能変化と生物学的可塑性を持つ、多系統の亜集団の集合体である。そのためペリサイト系譜を深く理解することは、新しい治療開発の基礎となりうる。さらに効果的な抗微小環境治療と抗腫瘍細胞の併用療法の実現の可能性がある。乳癌細胞とペリサイトの相互作用、それが乳癌において治療標的となりうるか明らかにする。またがん微小環境のペリサイト亜集団を解明し、より標的を絞り込んだ治療開発につなげることを目的として研究を行う。
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研究成果の概要 |
原発性乳癌患者20例の手術検体からリンパ管内皮細胞(LEC)を単離した。単離したLECの管腔形成アッセイでは、BME coating dish上で有意に管腔形成が認められた。増殖アッセイでは、VEGF-C刺激下で増殖能が増加した。RNAseqではLECマーカー(LYVE1、FLT4、KDR、FLT1、PECAM1、PDPN)の高発現、上皮細胞マーカーの低発現が認められた。これらの結果から、単離したLECsが既知のLECsの性質を有することが確認された。リンパ管侵襲・リンパ節転移陽性患者由来LECsとリンパ管侵襲・リンパ節転移陰性患者由来LECsでは、遺伝子発現に差異が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
乳癌患者由来LECsは、in vitroやin vivoの実験、トランスクリプトーム、エピゲノム、メタボローム解析など、様々な用途に用いることができる。LECsと乳癌オルガノイドの共培養ではLECsの変化が観察され治療標的となる可能性が示唆される。
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