研究課題/領域番号 |
22K20825
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0901:腫瘍学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
賀島 肇 岡山大学, 大学病院, 医員 (80965187)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | オルガノイド / 食道癌 / 癌関連線維芽細胞 / 転移 / がん関連線維芽細胞 / 食道扁平上皮癌 / FAP / 食道がん / オーガノイド / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
がん関連線維芽細胞(Cancer-associated fibroblasts: CAFs)はがん細胞周囲の活性化された線維芽細胞で、がんの悪性化に関わっていることが知られている。 食道がん患者からがん組織を採取し、がん細胞由来のオーガノイドとCAFs由来の培養細胞を樹立する。オーガノイドは通常の培養と比べ生体に近い反応をするため治療効果モデルとしては理想的な実験系である。 これらのオーガノイドとCAFsを用いて、従来の化学療法に加えて当グループで研究をしている光免疫療法によるCAFs標的治療の効果を明らかにする。
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研究成果の概要 |
食道扁平上皮癌および正常食道粘膜の臨床検体を採取し、オルガノイドライブラリの作成を行った.また周囲のがん関連線維芽細胞の培養樹立も行った.症例数は研究開始から1年半で約50検体におよび、樹立成功率はそれぞれ、癌オルガノイド:41%、正常食道上皮オルガノイド:78%、がん関連線維芽細胞:74%であり、既報と遜色ない結果であった. オルガノイドの表現型は生検組織ごとに異なる形態となっており、発現タンパクもそれぞれのオルガノイドで異なり、生検組織の性状を反映している傾向を見出した.薬剤に対するオルガノイドの反応は生検を行った患者自身の薬剤耐性を予想できる可能性が示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生検組織、つまり患者ごとに異なるオルガノイドおよび線維芽細胞を用いて、その特徴・各種薬剤に対する反応を解析することで食道癌をプロファイリングすることが可能となる.これにより同じ食道癌でも患者ごとに異なる最適な治療を行うための個別化治療の実現化につながる.早期再発症例や各種治療抵抗性症例に対しても既存の治療方法以外の選択肢を見出すことができるなら難治性食道がん患者に与える恩恵は計り知れない.
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