研究課題/領域番号 |
22K20843
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
江口 克紀 北海道大学, 医学研究院, 客員研究員 (20852635)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脊髄小脳変性症 / パーキンソン病 / 歩行障害 / 機械学習 / 動画 / 深層学習 / 脳神経内科 / 歩行 |
研究開始時の研究の概要 |
神経疾患の診断には神経診察による症状の評価が必要であるが、神経疾患を専門としない医師にとって神経診察は必ずしも容易ではない。神経変性疾患の発症頻度は社会の高齢化に従い増加傾向にあるため、医師の経験・技能によらない客観的な神経所見評価方法の確立が求められている。本研究は、近年発展している機械学習を利用して、代表的神経疾患である脊髄商法変性症とパーキンソン病を対象に、歩行動画から疾患の重症度や鑑別が可能かどうか検証することを目的としている。機械学習モデルを神経疾患の診断や重症度の予測の補助に役立てることを目指している。
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研究成果の概要 |
研究期間中、60名のSCD患者と72名のPD患者の歩行動画を収集した。 まず、SCD患者の歩行動画を利用して、医師の計測したSARAスコアを教師データとし、歩行動画からSARAの予測を深層学習モデルに行わせた。モデルは歩行動画からSARAスコアを平均平方二乗誤差 2.7, 決定係数 0.71の精度で予測することが可能であった。また、同じく歩行動画からSCDとPDの鑑別を行うモデルも収集した動画から作成した。leave-one-out cross validationにてモデルの性能を評価したところ、モデルは正診率87%、ROC-AUC 0.88の精度で両者の鑑別が可能であった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、深層学習モデルが歩行動画からSCDの重症度の評価やSCDとPD患者の歩行の区別が一定の精度で可能であることを示した。歩行動画の撮影は患者に侵襲を与えることなく簡便に行うことができる点から、歩行動画に深層学習モデルを適用して重症度評価や疾患鑑別を行うことは簡便なスクリーニング手法として有用であることが示され、社会実装目指す意義にある手法であることを示すことができた。
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