研究課題/領域番号 |
22K20850
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
武藤 浩司 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (60968262)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | Helios / IKZF2 / 免疫寛容 / ナイーブT細胞 / 臍帯血 / 新生児 / 小児 / ナイーブCD4+T細胞 / 成長・加齢 / 小児の免疫寛容 / naive CD4+ T細胞 / 制御性T細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
胎児期から小児期の免疫寛容の形成・発達は基礎的・臨床的研究上の大きなテーマである。 転写因子Heliosはregulatory T cells (Tregs)の安定化に関わり、胸腺由来のnatural Tregのマーカーであると報告されている。我々は臍帯血CD4+ T細胞ではTregsのみならずNaive T 細胞でもHeliosの発現が持続的に亢進していることを確認している。Heliosは免疫寛容への 関わりが強く示唆されることから、胎児期から成人期での、Heliosの発現を中心とした Naive T細胞の解析を行い、免疫寛容を中心としたヒトの免疫機能の発達の解析を行う。
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研究成果の概要 |
Helios(遺伝子名IKZF2)は制御性T細胞のマーカーとして知られており、ナイーブCD4+T細胞では陰性とされている。今回の研究では、フローサイトメトリー、ウエスタンブロッティング、real-time PCRなどの手法を用いて、各年齢群(新生児期(早産含む)から乳児、小児、若年成人、高齢成人)を分析した結果、Helios発現は新生児期・小児期など若年では高発現であるが、それが成長や老化に伴い減少することを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトの免疫機能は、免疫記憶の獲得など成長・老化によって変化するが、免疫寛容と免疫応答のバランスも世代によって変化していく。新生児期や小児期は細菌感染症などが重篤しやすい一方で、一部の過剰な免疫応答が原因と思われる感染症(麻疹・風疹や新型コロナウイルス感染など)については成人ほど重篤化しない。これらの現象は免疫寛容優位から免疫応答優位に成長・老化によって変化していくことが原因の一つとして考えられる。 今回の研究で見出されたナイーブCD4+ T細胞でのHelios発現の変化は、新生児期から小児期に見られる免疫寛容優位などの特徴と、成長・加齢に伴う変化と深く結びついている可能性が考えられる。
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