研究課題/領域番号 |
22K20903
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0902:内科学一般およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター |
研究代表者 |
近藤 恭士 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター, その他部局等, 研究員 (20955538)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | NGN3 / 膵臓 / 糖尿病 / iPS細胞 / クリモグリク酸ナトリウム / NEUROGENIN-3 |
研究開始時の研究の概要 |
過去の報告にてクロモグリク酸ナトリウムが、膵内分泌前駆細胞(NEUROGENIN-3:NGN3)を増加させていることを報告した。詳細な機序解明のためにNGN3-GFP iPS cell lineを作製する(令和5年夏頃までに完成)。 NGN3-GFP iPS cell lineを用いてクロモグリク酸ナトリウムによる詳細なメカニズムを解明予定である(令和5年冬頃までに完成)。
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研究実績の概要 |
移植医療への応用に向けて、ヒト幹細胞(ヒトES/iPS細胞)から膵細胞を製作する研究が盛んに進められている。しかし糖尿病を根治するような分化誘導法の確立は出来ていない、そのため糖尿病創薬の研究が望まれている。 以前ヒトiPS細胞から膵インスリン産生β細胞様細胞への分化を促進する低分子化合物として、臨床において抗アレルギー薬として用いられているクロモグリク酸ナトリウムを同定し報告した。クロモグリク酸ナトリウムは、ヒトiPS細胞由来の膵前駆細胞から内分泌前駆細胞(NEUROGENIN-3 (NGN3)陽性細胞)への分化を促進することで結果インスリン(INS)陽性細胞を増加させていた。 クロモグリク酸ナトリウムが膵臓の発生、膵内分泌前駆細胞(NGN3陽性細胞)を分化促進させるメカニズムは未だ不明である。 そのためNEUROGENIN-3 (NGN3)と相関して蛍光色素を発現するレポーターヒトiPS細胞株であるNEUROGENIN-3(NGN3)-GFP iPS cell lineを作製し詳細なメカニズムを検討している。現在NGN3-GFP iPS cell lineを作製するため、NRUROGENIN3(NGN3)の配列を含むBAC-cloneを購入した。以前INSULIN-GFP iPS lineを作製した時と同様にRed/ET Recombination systemにて相同組み換えを施行しElectroporationにてiPS細胞に遺伝子導入を施行し細胞株の評価を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究の目的である、クロモグリク酸ナトリウムが膵臓の発生、膵内分泌前駆細胞(NGN3陽性細胞)への分化機序解明に関して、NEUROGENIN-3(NGN3)-GFP iPS cell lineを作製している。現在ヒトiPS細胞にNEUROGENIN-3(NGN3)-GFPを遺伝子導入し、解析に有効な細胞株を選択中である。これらによって機序解明が進展すると考えられ、目標達成に向けて順調であると考える。
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今後の研究の推進方策 |
クロモグリク酸ナトリウムが、内分泌前駆細胞(NGN3陽性細胞)を増加させているためNGN3陽性細胞のみを評価するためNGN3-GFP iPS cell lineを作製している。現在作製している解析に有効なNGN3-GFP iPS cell lineを用いて、今後はクロモグリク酸ナトリウムの有無で分化誘導した内分泌前駆細胞(NGN3-GFP陽性細胞)をFACSにて回収しRNAシークエンス等で評価する予定である。そのうえでクロモグリク酸ナトリウムがBNP4への関与について検討する予定。さらに詳細なメカニズムを解明し、膵発生の解明と創薬の研究につなげたい。
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