研究課題/領域番号 |
22K20913
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0903:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
谷村 和哉 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (10852155)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | COPD / COPD増悪 / B細胞 / 炎症 |
研究開始時の研究の概要 |
慢性閉塞性肺疾患(COPD)増悪は呼吸器病変、全身併存症の進行を加速させる。広く用いられるステロイドはだけでは併存症進行予防と炎症の制御が不十分とはいえず、新たな抗炎症アプローチが望まれる。本研究ではB細胞の抗体産生能低下、抑制性サイトカイン産生能異常に起因する炎症制御障害がCOPD増悪の炎症病態に寄与するとの仮説を検証する。COPD患者の血清バイオマーカー解析、末梢血中B細胞を用いたin vitroの刺激培養系、COPD増悪マウスモデルを通じ、COPD増悪の非好酸球性炎症病態の評価、病態改善に繋がる治療標的の同定を目的とする。
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研究実績の概要 |
COPD患者・健康対象者を対象とした臨床研究について、臨床研究開始が遅れており、現在、前向き観察研究のため倫理委員会書類提出・審査中である。また、申請と並行して末梢血単核球の単離・培養・解析のためプロトコール修正、培養条件決定のための予備検討・準備を免疫学講座に相談させていただきながら行っている。倫理委員会承認後に研究対象者の集積、末梢血単核球の解析、血清学的評価、前向き観察を開始する予定である。また、COPD増悪に着目する本研究と関連するCOPDの臨床問題として、長時間作用型β刺激薬使用中のCOPD患者における短時間作用型抗コリン薬薬追加のCOPD増悪や呼吸機能などの効果を評価するシステマティックレビューに関わり英文報告を行い(Tanimura K, et al. Chron Respir Dis. 2023. doi:10.1177/14799731231166008)、このほかにも共著者として、COPD患者の予後向上について検証・考察する1990年代と2000年代のコホートの比較検討報告、COPD病態の画像解析ともつながる、COPDに併存しうる気道疾患である気管支喘息の不均等換気とCT血管指標の検討報告に関わった。 マウスモデルを用いた動物実験については所属研究室・免疫学講座でCOPD増悪モデルの評価を行っている。患者末梢血単核球を用いた解析条件・結果を踏まえてCOPD増悪モデルへの応用を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
COVID-19対応などのため研究開始、患者組み入れならびに患者検体の解析が遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
患者末梢血単核球解析の条件設定、新規臨床研究のための外来体制整備・倫理委員会承認が得られ次第、症例組み入れならびに血液サンプルの解析、前向きの患者観察を開始する。また、マウス実験については現在所属研究室と免疫学講座でCOPD増悪モデルの評価・検証を行っており、患者検体を用いた解析の条件・結果を踏まえて本研究への応用を予定している。
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