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皮膚バリアを担う角質細胞脂質エンべロープの形成機序の解明と魚鱗癬治療への展望

研究課題

研究課題/領域番号 22K20918
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0903:器官システム内科学およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

伊藤 靖敏  名古屋大学, 医学系研究科, 客員研究者 (00962797)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード脂質エンベロープ / 魚鱗癬 / 皮膚バリア / ABCA12 / SDR9C7 / 角質細胞脂質エンベロープ / 遺伝性皮膚疾患 / 脂質解析
研究開始時の研究の概要

本研究では遺伝性角化症の一つである、道化師様魚鱗癬(harlequin ichthyosis. 以下HI)の病態解明 を目指し、新規治療法開発に直結する基礎的なデータを得ることを目的とし、以下の2つに大別される。
1. Abca12機能喪失変異による道化師様魚鱗癬モデルマウスにおけるcorneocyte lipid envelope(以下CLE)の形成状態を解析し、CLEを形成するアシルセラミドの由来を解明する。
2. ABCA12変異をもつ道化師様魚鱗癬患者および健常者皮膚のテープストリッピングを用いた脂質解析を行い、脂質形成が障害されるか否かを明らかにする。

研究成果の概要

ABCA12変異を持つharlequin ichthyosis(以下 HI)患者、およびAbca12機能喪失変異によるHIモデルマウスにおけるCLEの形成状態を透過型電子顕微鏡を用いて形態学的に評価することができた。
HIモデルマウスの表皮を用いた脂質解析を行なったが、エポキシケトンの発現は低下しており、CLE形成に酸化が必要であるという報告とは異なる結果であった。また、ABCA12変異を持つHI患者、および健常者の皮膚角層のテープストリッピングによる脂質解析を行ったが、健常者と比較して糖化したセラミドの上昇はなかった。形態学的にCLEは評価できたが、その分子メカニズムの解明には至っていない。

研究成果の学術的意義や社会的意義

HIは現時点で根治的な治療法のない難病であり、新生児期の死亡例も稀ではない。ABCA12遺伝子の変異で発症するが、バリア機能障害の詳しい機序については分かっていなかった。今回、電子顕微鏡でCLEを形態学的に評価した。また、酸化されてCLEが形成されると考えられたが酸化物質は少なく異なる結果となった。また、糖化したセラミドが蓄積すると考えられたが、健常者との差は認めなかったことから、別経路で代謝されている可能性が考えられた。分子メカニズムの解明には至っていないが、機序を明らかにすることで、治療へと発展することが期待できる。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2025-01-30  

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