研究課題/領域番号 |
22K20921
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0903:器官システム内科学およびその関連分野
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研究機関 | 公益財団法人がん研究会 (2023) 熊本大学 (2022) |
研究代表者 |
山崎 昌哉 公益財団法人がん研究会, がん研究所 発がん研究部, 博士研究員 (00962804)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 膵がん / 1細胞遺伝子発現解析 / がん発生母地 / 1細胞遺伝子発現解析 / tumor-initiating cell |
研究開始時の研究の概要 |
膵がんは予後不良の悪性腫瘍であり、新たな治療法開発のためさらなる本態解明が必要である。膵がんの原因となる遺伝子変異は明らかになってきたものの、「どの細胞」を起点とし、「いかなるシステムの破綻」によりがんが発生するのか、すなわち膵がんの始まりは未だ詳細は不明である。本研究は、1細胞遺伝子発現解析法を用いて正常膵臓組織の細胞多様性を明らかにし、さらに膵がんの起点となりうる発がん母地細胞を同定することで、生理的な膵臓発がん過程を明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究は正常膵臓組織の細胞多様性を明らかにし、さらに膵がんの起点となりうる発がん母地細胞を同定することで、生理的な膵臓発がん過程を明らかにすることを目的とした。膵臓を構成する細胞について1細胞レベルでの遺伝子発現解析およびインフォマティクス解析を行った結果、膵管および腺房など多様な細胞が存在することや、それらの前駆細胞候補を見出した。本研究の遂行により、正常膵細胞における発生ヒエラルキーの一端が明らかとなり、さらに膵がんの発生母地同定への基盤情報を取得することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
膵がんは、正常膵臓組織の膵管もしくは腺房から発生すると考えられているが、これらの組織がどのような細胞で構成されるか、1細胞レベルでは十分に理解されていない。本研究によって、膵管や腺房細胞の1細胞レベルでの遺伝子発現プロファイルが明らかとなり、またそれらの細胞の前駆細胞候補を見出した。正常組織を作り出す前駆細胞ががんの発生母地となる可能性は、大腸や胃で報告されている。本研究により得られた成果は、膵がん発生母地の同定と発がん制御機構の解明へとつながることが期待される。
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