• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

マルチオミックス解析を駆使した家族性大動脈瘤・解離の素因解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K20922
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0903:器官システム内科学およびその関連分野
研究機関自治医科大学

研究代表者

石間 環  自治医科大学, 医学部, ポスト・ドクター (00597130)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード大動脈解離 / マルチオミックス
研究開始時の研究の概要

急性大動脈解離は大動脈中膜平滑筋が2層に剥離し、血管破裂や閉塞等の致命的な合併症を引き起こす疾患である。申請者らの研究グループは最近、遺伝性大動脈解離の家系を同定し、同一変異による大動脈解離モデルマウスを開発した。この変異マウスは成長と共に大動脈平滑筋が収縮型形質から合成型に転換する。しかし平滑筋ミオシン変異がなぜ大動脈解離を発症するかという分子機構は十分に解明されていない。
本研究では、この新規開発のマウスを用いて、マルチオミックス解析を駆使し、網羅的かつシステム的に病態解析する。

研究実績の概要

申請者の研究グループで開発された遺伝子改変マウス(ミオシンロッド部の1リジン残基欠損K1256del)を用いて、マルチオミックス解析を実施した。
具体的には、遺伝子改変マウス(K1256del)から大動脈を採取し、大動脈組織からRNAを抽出し、RNAシーケンスを行った。データでFSEA(Fold-Change-Specific Enrichment Analysis)を行った。解析の実施にはFoldGO websiteを利用した。メタボローム解析では液体窒素で瞬時凍結したマウス大動脈から測定資料を作製し、陽イオン性代謝物質(カチオンモード)と陰イオン性代謝物質(アニオンモード)それぞれの条件で測定した。 液体クロマトグラフ質量分析計(LC-MS/MS)で検出されたピークは自動積分ソフトウェア(MasterHands ver.2.17.21.11)を用いてピークを自動抽出し、得られた値をもとに代謝物質ライブラリ及びKnown-Unknownライブラリに登録された全物質との照合、検索を行った。その結果得られる候補化合物について群間比較と定量を行った。次いで多変量解析ソフトウェア(SIMCA-P)で主成分分析(PCA)、階層的クラスタリング解析(HCA)を実施した。さらに詳細なメカニズムを調べるため機能解析(GO: Gene Ontology解析やパスウェイ解析等)を行い、野生型(Wild)と変異型(HeteroとHomo)の差異だけではなく、HeteroとHomoに共通する差異因子を見出し、家族性大動脈瘤・解離の素因を解明した。
結果、いくつかの変動するパスウェイを見出した。またメタボローム解析ではADP-ribose特定の酵素産生経路の抑制を見出した。さらに、細胞内でCa2+特定のイオン濃度が低下している所見を見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の予定通り進展しているため。

今後の研究の推進方策

引き続き変動するパスウェイ、メタボローム解析での特定の経路、種々の所見等解析を続ける。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Multi-Omics of Familial Thoracic Aortic Aneurysm and Dissection: Calcium Transport Impairment Predisposes Aortas to Dissection2023

    • 著者名/発表者名
      Shota Tomida, Tamaki Ishima, Daigo Sawaki, Yasushi Imai, Ryozo Nagai, Kenichi Aizawa
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Science

      巻: 24 号: 20 ページ: 15213-15213

    • DOI

      10.3390/ijms242015213

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2022-09-01   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi