研究課題/領域番号 |
22K20925
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平野 利忠 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (10965726)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | リプログラミング / 糖尿病 / MYCL / 再生医療 / 膵島 / β細胞 / 遺伝子改変マウス / マウスモデル / 細胞増殖 / 再生 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、膵島細胞の発生過程におけるMYCLに紐づいた増殖機構を理解することで、膵島細胞の効率的かつ永続的な増殖誘導方法を探索する。また、増幅させた膵島細胞の機能性や安全性については組織学的解析や移植実験を用いて評価する。さらに、マウス膵島細胞で得られた知見をヒト膵島細胞においても適応させることで、より効率的な膵島増幅を試みるとともに、糖尿病の再生医療への応用を目指す。
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研究成果の概要 |
世界の糖尿病患者数は生活習慣や社会環境の変化により急速に増え続けている。膵島移植治療は糖尿病を根幹から治療する唯一の方法であるが、圧倒的なドナー不足により治療として普及しておらず、膵島細胞に対する革新的な再生医療の開発が望まれる。 本研究では増殖期膵島細胞において発現しているMYCL遺伝子およびその過程で変化する代謝機構に着目した。本研究により、膵島細胞におけるMYCL発現は増殖を活性化するが、糖刺激を加えるで強烈な増殖が誘導されることを生体内外で明らかにした。また増殖誘導される細胞はインスリンを分泌するβ細胞であることが示され、本成果をヒトにも応用することで再生医療の発展が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
糖尿病根治を目指した膵島移植治療の大きな課題は機能性の高い膵島の安定供給にある。 研究代表者は以前に世界で初めて機能的な膵島細胞の増幅に成功している。当時は膵島細胞の長期培養は困難であったが、本研究での培養環境の検討や増殖期膵島細胞の特性を解析することで、その問題点が大きく改善された。成熟膵島細胞の増幅誘導方法を最適化し、効率的かつ永続的な膵島増幅技術を開発することは、糖尿病根治を目指した再生医療の発展に意義のある研究であると言える。
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