研究課題/領域番号 |
22K20927
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0904:生体情報内科学およびその関連分野
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
大塚 勇輝 岡山大学, 大学病院, 助教 (20963036)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19) / COVID-19 罹患後症状 / 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS) / 全身倦怠感 / 血清フェリチン / 筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS) / 新型コロナウイルス感染症 / COVID-19 / Post COVID-19 condition |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の罹患後に少なくとも1/3の患者が長期間持続する種々の症状(Post COVID-19 condition:PCC)に悩まされているもその病態はいまだ明らかではなく、収束の兆しが見えないCOVID-19流行下で多くの患者を苦しめ社会問題となっている。本研究ではPCCと内分泌・代謝疾患との症状の共通性に着目しその病態解明を目指す。
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研究成果の概要 |
新型コロナウイルス感染症罹患後症状(Post COVID-19 condition:PCC)の最多症状である全身倦怠感の重症度は症例ごとに異なり、ときに筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)に至る重症例も存在する。検査異常の特定が困難であり、客観的評価や予後予測に有用な指標を見出すことがPCC診療における喫緊の課題であった。 そこで本研究ではPCC専門外来の受診患者を対象に網羅的な検討を行うことで、ME/CFSの定義を満たすPCC患者における血清フェリチン高値を特定し、QOL低下との関連を見出した。内分泌学的な検討を追加することでPCC特有の変化を反映していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来のME/CFSでは鉄欠乏などの病態からフェリチンはむしろ低値であると報告されていることを考慮すると、本研究で得られた倦怠感患者におけるフェリチン高値はPCC特有の変化を反映している可能性が示唆された。 成長ホルモン分泌などとの関連も示唆され、PCC病態やそれによる倦怠感の背景に少なくとも部分的には内分泌学的機序も存在していると思われ、PCC病態解明の足掛かりになると思われた。 血清フェリチンの上昇はPCCにおけるQOLの低下とも関連しており、将来的に、臨床経過やフェリチン値の推移との関連も検討することで、診断基準・予後指標開発の糸口になると考えている。
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