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骨折修復における老化骨芽細胞機能の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K20960
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

右近 裕一朗  大阪大学, 大学院医学系研究科, 招へい教員 (50964334)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード骨代謝 / 骨粗鬆症 / 細胞老化 / 骨老化 / 骨折
研究開始時の研究の概要

近年,老化細胞の蓄積により,生体の老化が起こることが明らかとなり,老化細胞に焦点をあてた研究が注目されている.骨折修復において,老化細胞が生じることが知られているが,骨形成を最も担っている骨芽細胞の老化が生体内でどのような役割を持つかは明らかではない.本研究では,骨芽細胞の蛍光マウスや,老化細胞を除去出来るマウスに骨折を作成することで,老化骨芽細胞の骨折修復における役割を明らかとしたい.本研究により,骨折修復において,老化骨芽細胞への治療介入や,除去によりどのような効果が期待されるかなどが予想でき、新たな研究着想に繋がると考えられる.

研究成果の概要

加齢に伴う骨粗鬆症は、骨芽細胞Men1の消失によって特徴づけられた。Men1を骨芽細胞特異的に誘導KOすると、加齢性骨粗鬆症患者の表現型と一致した。組織形態学的に、Men1KOマウスの大腿骨は、加齢性骨粗鬆症の特徴である骨芽細胞活性が低下し、破骨細胞活性が上昇した。Men1の欠損は、mTORC1の活性化とAMPKの抑制を介して細胞の老化を誘導し、メトホルミン治療により回復した。異所性形成骨モデルにおいて、Men1の欠損は老化細胞の蓄積と骨粗鬆症性骨形成を引き起こし、これらはメトホルミンにより改善された。骨折修復阻害モデルでは、偽関節治療における老化細胞除去の有効性が示唆される結果であった。

研究成果の学術的意義や社会的意義

骨粗鬆症は加齢によって生じ、骨における老化と認識されてきた。しかし、実際は複合的な全身性の多因子が交絡し、臨床における骨粗鬆症は必ずしも老化の関与だけではない。このように、骨の老化は知られているが、老化細胞の蓄積による骨への影響は明らかではない。老化細胞は、個体老化だけでなく組織修復にも関与しており、詳細に骨芽細胞の細胞老化の機能や機序が明らかになれば、個体老化に伴う老化細胞の増加に対する治療介入だけでなく、組織修復における老化細胞の調整など新たな創薬ターゲットが多数生まれると期待される。

報告書

(2件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023 2022

すべて 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] 骨老化をターゲットにした新規偽関節治療2023

    • 著者名/発表者名
      北原貴之、立岩大輔、生田雅人、平井宏昌、古市拓也、文勝徹、高橋惇司、右近裕一朗、蟹江祐哉、藤森孝人、武中章太、岡田誠司、海渡貴司
    • 学会等名
      脊椎脊髄病学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
  • [学会発表] A Novel treatment strategy for Nonunion targeting senescence cells2023

    • 著者名/発表者名
      Kitahara T1, Tateiwa D2, Ikuta M1, Hirai H1, Bun M1, Furuichi T1, Takahashi A3, Ukon Y4, Okada S1, Kaito T1
    • 学会等名
      Biospine AP
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 骨老化をターゲットにした新規偽関節治療2022

    • 著者名/発表者名
      北原貴之、立岩大輔、生田雅人、平井宏昌、古市拓也、文勝徹、高橋惇司、右近裕一朗、岡田誠司、海渡貴司
    • 学会等名
      日本運動器移植・再生医学学会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2025-01-30  

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