研究課題/領域番号 |
22K20965
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
高田 研 北里大学, 医学部, 助教 (20963698)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 肥満細胞 / 滑膜組織 / ニューロメジン / 変形性関節症 / RAMP3 / Neuromedin 受容体 / 肥満細胞サブセット / 肥満 / CD88 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢化にともない変形性膝関節症(OA)患者は年々増加しており、近年の大規模な疫学調査から、我が国にはOA患者が2400万人存在することが明らかになった。OAは患者の生活の質、日常生活動作を著しく障害するため、健康寿命延伸には病態解明、治療法の確立が極めて重要である。本研究では肥満OA患者の滑膜組織で増加する肥満細胞の特徴とOA病態への関与を明らかにする。
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研究成果の概要 |
肥満は変形性膝関節症(KOA)のリスク因子であるが、そのメカニズムは明らかになっていない。肥満患者の滑膜組織では肥満細胞(MC)が増加することを報告してきた。しかし、肥満患者の滑膜組織に存在する肥満細胞の特性は明らかになっていない。正常体重、過体重、および肥満に分類されたKOA患者の滑膜組織、肥満細胞におけるNMU、NMUR1、NMUR2および肥満細胞マーカーCPA3の発現を比較した。その結果、NMUR1の発現は肥満 KOA患者のSMで増加しており、その発現はMCに見られた。MCにおけるNMU/NMUR1経路を分析するさらなる研究が、肥満とKOAの病理との関連を明らかにするかもしれない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、変形性膝関節症(OA)における肥満細胞(MC)サブセットの役割を明らかにすることで、肥満とOAの病態における免疫細胞の関与を解明した点で学術的意義がある。特に、MCサブセットの中でCD88陽性MCの役割を示したことで、新たな標的細胞を明らかにした。また、NMU/NMUR経路の発現を明らかにしたことで、これを標的とした新しい治療法の開発が期待される。社会的意義としては、OAの主要なリスク因子である肥満の影響を理解し、予防や治療に役立つ知見を提供した点が挙げられる。肥満関連OA患者の治療法が進展すれば、健康寿命の延伸が期待される。
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