研究課題/領域番号 |
22K20969
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
本田 宗一郎 金沢大学, 附属病院, 医員 (10965362)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脂肪由来幹細胞 / 自家神経移植術 / 全身投与 / 軸索変性 / 脱髄 / 神経再生促進 / 末梢神経障害 |
研究開始時の研究の概要 |
末梢神経の欠損に対する治療のgold standardは自家神経移植だと考えられているが、十分な機能回復が得られる例は半数に満たず、その成績は十分ではない。申請者らの 研究グループはこれまでに自家神経移植片に脂肪由来幹細胞(以下ADSCs)を付加する方法で自家神経移植の成績を向上させることに成功しているが、さらに成績を向上させるためにADSCsを経静脈的に全身投与する方法を考案した。本研究の目的は「ADSCsの全身投与による自家神経移植の治療成績を向上させ、ADSCsの作用機序を解明すること」である。
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研究成果の概要 |
自家神経移植モデルラットを作製し、モデルラットの尾静脈からADSCsの細胞懸濁液を投与し、対照群との比較を行った。 全身投与したADSCsが自家神経移植に与える影響に関する検討では、ADSCsを投与したモデルにおいて前脛骨筋の筋湿重量の増加と複合筋活動電位の週末潜時の短縮を認め、神経再生が促進したと考えられた。全身投与したADSCsの分布を検討した研究では、自家神経移植片の周囲にわずかながらADSCsが分布していることを確認した。全身投与したADSCsの作用機j子に関しては、ADSCs投与群と対照群を作製し、RNAシークエンスを実施した。現在その結果を評価中であり、今後報告の予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって、脂肪由来幹細胞を経静脈的に投与した場合においても、神経再生を促進する効果があることが判明した。全身投与した脂肪由来神座細胞は、その大部分が神経再生を促進する効果を持つ液性因子などを分泌し、それらを介して神経再生の促進に寄与していると考えている。本研究の社会的意義は、自家神経移植時におけるADSCsの低侵襲かつ簡便な投与方法の確立に貢献することである。
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