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中枢神経系原発悪性リンパ腫の治療抵抗性獲得機構の解明と新規治療法の同定

研究課題

研究課題/領域番号 22K20971
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関名古屋大学

研究代表者

前田 紗知  名古屋大学, 医学系研究科, 研究員 (20962905)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード中枢神経系原発悪性リンパ腫 / 治療抵抗性 / 実験モデル / PCNSL / Inhibitor / Drug resistance
研究開始時の研究の概要

PCNSLに対してはBTK阻害剤チラブルチニブが抗腫瘍効果を示すことが明らかになっているが、経過中に抵抗性を示す場合が報告されている。PCNSLが腫瘍進展の流れの中でいかにして治療抵抗性を獲得するかを解明することが、本腫瘍の全容解明と悪性転化や腫瘍死の抑制に繋がると考えられる。
本研究では、3D培養技術を用いてPCNSLオルガノイド株を樹立し、そのモデルを用いてCRISPR/Cas9遺伝子改変技術でのゲノムワイドなノックアウトスクリーニングを行い、阻害剤抵抗性の起因遺伝子を明らかにする。腫瘍増殖が制御不能となる前に介入できる新規治療薬や併用薬の開発・同定を最終的なゴールとする。

研究実績の概要

本研究では、中枢神経系原発悪性リンパ腫(PCNSL)における治療抵抗性獲得機構に関与するメカニズムを解明するべく、CRISPR/Cas9遺伝子改変技術を用いたゲ ノムワイドなノックアウトスクリーニングを実施した。スクリーニングの結果から治療抵抗性に寄与するものとして同定された遺伝子に関して、PCNSL細胞株3種類(TK, HKBML, HBL-1)を用いてRNA干渉による遺伝子サイレンシング実験を実施し、腫瘍抑制効果の検討を行う。また、当院における手術にて切除した腫瘍組織検体を用いて、Patient Derived Xenograft(PDX)マウスモデルの作成およびオルガノイドモデルの樹立を行う。作成したPDXマウスモデルもしくはオルガノイドモデル等を用いて、同定された遺伝子のノックアウト実験や薬剤併用実験などを行う。治療抵抗性に寄与する遺伝子に対する阻害剤と、PCNSLの治療薬のひとつであるチラブルチニブ(ベレキシブル)を用いて、それぞれを単剤で投与した場合、および併用した場合とで腫瘍抑制効果の検討を行う。薬剤併用条件での分子プロファイルの変化を調べ、どのような機序・メカニズムでPCNSLの治療抵抗性が生じ、またそれが打ち消されるのかという検討を行う。
今後、さらに症例数を増やすとともに、PCNSLオルガノイドモデルの樹立条件の最適化も行い、実験モデルとして使用していく予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

十分な中枢神経原発悪性リンパ腫の手術検体が得られず、PCNSLのPDXモデルおよびオルガノイドモデルの作成に遅れが出ているため。

今後の研究の推進方策

PCNSLオルガノイドモデルの最適な培養条件を再検討し、オルガノイドモデルの樹立率向上を目指す。現在、Engelbreth-Holm-Swarm(EHS)マウス肉腫を原料とする可溶性基底膜成分であるマトリゲル基底膜マトリックスを用いた培養法と、シェイカーでの振とう培養法の2通りの培養方法で比較検討を行なっている。PDXモデルについてはすでに1例モデル作成に成功しており、今後も手術検体を用いてモデルの樹立を引き続き行なっていく予定である。
CRISPR/Cas9スクリーニングで同定した治療抵抗性規定遺伝子について、作成したPDXもしくはオルガノイドモデルを用いての詳細な検討を行う。また、治療抵抗性規定遺伝子に対する阻害剤とチラブルチニブとの併用実験を行い、腫瘍縮小効果の検討を行う。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2024-12-25  

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