研究課題/領域番号 |
22K20974
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
辻村 剛 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (20964406)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 男性不妊 / 精液細菌叢 / 精索静脈瘤 |
研究開始時の研究の概要 |
妊娠希望夫婦の約15%が不妊と診断されており原因の半分を男性不妊が占めるがその大部分はいまだに原因不明であり、病態解明が望まれる。近年次世代シークエンサーによる細菌叢研究が活発になっているが、男性不妊に関連した細菌叢の研究はほとんどない。そこで、我々は手術により精液所見が改善する精索静脈瘤に着目し、静脈瘤の手術前後の精液細菌叢の変化を検討することにより妊孕性に重要な精液細菌叢を同定し、さらに精液細菌叢へ治療介入し、精液所見の変化について検討する。本研究は新たなメカニズムに即した男性不妊の個別化医療開発へとつながりうる画期的な研究となるものである。
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研究成果の概要 |
本邦で不妊治療が保険診療の対象になったこともあり、不妊治療の社会的関心が高まっている。不妊症の原因の半分は男性不妊であるが、大部分は原因不明である。近年、精液細菌叢と男性不妊の関連の報告が散見されるが、横断的研究のみであり、精液細菌叢については不明点も多い。本研究では精索静脈瘤と精液細菌叢に着目し、次世代シークエンサーを用いて同一個人において精液細菌叢の変化を検討した。当施設と当施設関連の男性不妊診療協力施設より精索静脈瘤患者のリクルートを行い、精索静脈瘤手術前後の精液細菌叢を解析した。今後、精液細菌叢へ治療介入することにより、男性不妊の個別化医療開発へとつなげる予定である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
精索静脈瘤による不妊の原因は、その他の男性不妊と同様に活性酸素による酸化ストレスが原因と報告されており、精索静脈瘤手術により酸化ストレスが改善され、精液所見の改善につながるとされている。そこで術前の酸化ストレスがある状態と、術後酸化ストレスが改善した状態での細菌叢の変化を解明することにより、精索静脈瘤だけでなく、男性不妊に関わる精液細菌叢の新たな知見を得ることができると考える。また、精索静脈瘤術後に追跡調査を行うことにより、妊孕性を獲得した症例、獲得していない症例での精液細菌叢の比較を行い、精液所見だけでなく妊孕性の改善に寄与する細菌叢の同定が可能と考える。
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