研究課題/領域番号 |
22K20975
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
上中 麻希 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (90468265)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 骨芽細胞 / 細胞外小胞 / 骨代謝 / microRNA / 細胞間ネットワーク |
研究開始時の研究の概要 |
骨代謝制御機構の解明は骨関連疾患の治療法開発において不可欠であり、これまで骨吸収から骨形成への移行シグナルや、各々を担う破骨細胞や骨芽細胞の分化メカニズムについては様々な分子が同定されてきた。一方で、骨芽細胞が一丸となって行う骨形成がどのように制御され、次の骨吸収期へ移行するのか未だ不明な点が多い。本申請者はこれまで、生体内において「細胞外小胞を介した骨芽細胞間ネットワーク」が存在することを発見し、このネットワークを介して新たな骨形成を抑制し破骨細胞分化を誘導することを明かとした。本研究は、細胞外小胞を介した骨芽細胞間ネットワークの骨代謝制御機構を明らかにすることを目的とする。
|
研究成果の概要 |
本研究では、細胞外小胞を介した骨芽細胞間ネットワークが、骨形成期を時空間的に制御していると仮説を立て実験を行った。具体的には分化前期と分化後期の骨芽細胞から、それぞれ細胞外小胞を回収し、骨芽細胞の分化や機能にどのような影響があるかを調べ、骨芽細胞の分化と機能に対する影響を調べたところ、分化前期と後期の小胞では違う機能を持つことを明らかにした。また細胞外小胞に含まれるmiRNAとタンパク質について網羅的な解析を行い、その機能のメカニズムを探索した。本研究より骨芽細胞由来細胞外小胞を介した骨芽細胞間ネットワークが、骨形成を制御していることが示唆された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この骨代謝サイクルを適切に回すことは健康に生きていく上で重要であり、その制御機構の解明は骨疾患治療法開発において不可欠である。本研究では高解像二光子励起生体イメージング技術を用い、生体内骨組織において細胞外小胞を介した骨芽細胞ネットワークがあることを発見し、このネットワークが骨形成期における骨芽細胞間の時空間的な制御因子となっている可能性について明らかにした。本研究は、これまで局所制御が困難であった骨代謝を時空間的に制御することで、将来的には、外傷を含めた骨代謝関連疾患のオーダーメード治療へ応用することを目指している。
|