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新生児の損傷誘発性神経幹細胞が繊毛を介して脊髄を修復する分子機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K20977
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0906:生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

依藤 依代  大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30963342)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード繊毛 / 神経幹細胞 / 脊髄損傷 / 新生児 / 放射状グリア / 水頭症 / 上衣細胞
研究開始時の研究の概要

再生能の高い新生児では、脊髄損傷後に神経幹細胞が組織を修復する。これまでは神経幹細胞を特定の遺伝子で特異的に標識することができず、修復機構の解明が不十分であった。申請者は単一核RNAシーケンスを用いて、損傷誘発性神経幹細胞を同定した。この細胞種が発現する繊毛関連遺伝子をノックアウトしたマウスは水頭症を発症し、また新生児期に脊髄を損傷すると運動機能が低下する傾向にあった。本研究では、脊髄損傷後に出現する神経幹細胞が繊毛関連遺伝子を介して軸索再生が可能な環境を再構築する分子機構の解明を目的とする。本研究により神経幹細胞による組織修復の理解が深まり、さらには成体での幹細胞治療への応用が期待される。

研究成果の概要

当該遺伝子KOマウスは生後0日齢より脳室が拡大し、また1日齢で脊髄を損傷すると運動および感覚異常がみられた。KOマウスでは再生した灰白質の領域が顕著に減少していたことから、当該遺伝子は神経幹細胞の増殖や分化を制御して新生児期の組織修復をになうと考えられた。損傷7日目の脊髄を用いたRNAシーケンスでは、KOマウスの正常脊髄では繊毛関連遺伝子が低下し、炎症に関連する遺伝子の発現が増加していた。損傷脊髄では遺伝子Cの発現が増加するが、KOマウスでは増加が軽度であった。また、レポーターマウスを作製して、当該遺伝子陽性細胞の起源と系譜を追跡する系を樹立した。

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究により繊毛関連遺伝子が発達脳および損傷脊髄の修復を制御する分子機構の一端が明らかになった。当該遺伝子による神経幹細胞の増殖・分化制御の理解が深まることで、神経発達異常や中枢神経の障害に対する新規の治療法開発につながることが期待される。また、損傷に特異的な神経幹細胞の起源と系譜の解析により、生体内で時空間的に細胞動態を把握することができ、神経幹細胞による組織再生の最適化が可能となる

報告書

(1件)
  • 2023 研究成果報告書 ( PDF )

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2025-01-30  

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