研究課題/領域番号 |
22K20985
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
小山 知芳 千葉大学, 医学部附属病院, 助教 (10741811)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | OSCC / PAFR / Ginkgolide B / 口腔癌 / PAF / オート・クライン / 口腔がん / 抗癌剤耐性 / 血小板活性化因子受容体 |
研究開始時の研究の概要 |
癌治療において, 増殖・浸潤・転移を制御することは, 最大の課題である. 特に, Stageが進行するとともに悪性度が増す現象が知られており, その原因やメカニズムは未解決な点が多いのが現状である. 血小板活性化因子 (Platelet activating factor: PAF)とPAF受容体 (PAFR: PAF receptor) は細胞内シグナル伝達に関する重要な因子であり, 癌の進展に深く関与していることに注目し, PAFRは癌の進展にどの程度関与し, PAFR発現はどの程度抗癌剤耐性に関与し, その産生過程の詳細な解析に基づく治療法の開発を目的としている.
|
研究成果の概要 |
細胞の外分泌因子の一つである, 血小板活性化因子(PAF:Platelet activating factor)は癌の進展に重要な役割を果たすとされているが, 詳細な研究は未だ報告されていない. 本研究ではPAFとそのレセプターであるPAF受容体(PAFR:PAF receptor)のオート・クライン作用による癌の悪性循環のメカニズムを解明することを目的とした. 口腔扁平上皮癌由来細胞株およびヒト口腔粘膜上皮角化細胞におけるPAFRの発現状態を確認した. さらにPAFR発現抑制株, およびPAFR阻害剤であるGinkgolide Bの併用においてCDDP感受性が増大することを明らかにした.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
口腔扁平上皮癌におけるCDDP感受性の調節にPAFRの関与が示唆された. さらにPAFR阻害剤であるGinkgolide Bの併用において, p-ERKおよびp-Aktの発現が抑制され化学療法抵抗性を克服し, CDDP治療の鍵となる可能性が考えられた. 化学療法において, 特にCDDPの副作用は大きな課題となっており, PAFRの阻害剤であるGinkgolide BがCDDP感受性を高めより低用量のCDDPで同等の効果を得ることができれば, 化学療法に有利に働くと考えられた. 本研究にて今後Ginkgolide B がCDDP併用療法の新規治療薬となる可能性が示唆された.
|