研究課題/領域番号 |
22K20998
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
安田 和真 九州歯科大学, 歯学部, 特別研修員 (10966641)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 破骨細胞 / 糖 / 糖質 / 分化 / 増殖 / 骨吸収 / 糖質センサー |
研究開始時の研究の概要 |
糖尿病や肥満の程度と歯周炎による骨破壊の程度が一致することや,骨折のリスクが上昇することが知られている.しかし,糖尿病や肥満が呈する高血糖状態と骨代謝の関連には不明な点が多い.予備実験から,甘味受容体のT1R3が破骨細胞に発現し,細胞外の血糖状態を検知し,破骨細胞分化を制御している可能性が示された.そこで本研究では,T遺伝子改変マウスを用いた実験から,T1R3を基軸とした糖(エネルギー)代謝と骨代謝連関の理解とT1R3を標的とした新たな骨代謝性疾患治療法確立のための分子基盤形成を目指す.
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研究実績の概要 |
骨組織の恒常性は,骨芽細胞による骨形成と破骨細胞による骨吸収のバランスによって保たれている.歯に矯正力が加わると歯周組織には圧迫側と牽引側という力学的環境が異なる2つの領域が形成される.適切な矯正力が作用すると圧迫側では骨吸収,牽引側では骨形成が行われ,歯が歯槽骨の中を移動する.味覚受容体タイプ1(T1R)ファミリー分子T1R1,T1R2,T1R3は口腔の味蕾だけでなく,さまざまな組織に発現し局所のエネルギーや栄養状態のモニタリングに関与する.従来,舌を中心とした口腔内に発現し味感覚の受容を司るだけと思われていた味覚受容体が,破骨細胞にも発現し,その機能を明らかにすることができればその価値は歯科領域だけにとどまらない. そこで本研究においては,骨吸収を担う破骨細胞に着目し、骨代謝におけるT1R3の機能の検討を行ってきた.4週齢雄マウス骨髄細胞とRAW 264.7細胞を用いた.破骨細胞誘導因子RANKLの添加により破骨細胞分化を誘導した.マウス骨髄細胞由来破骨細胞においてT1R3の発現量は分化に伴い上昇したが,T1R1,T1R2の発現はほとんど認めなかった.一方,RAW 264.7細胞ではT1Rファミリー分子の発現はなかった.そこでT1R3を過剰発現させたRAW 264.7細胞を作製したところ,T1R3過剰発現細胞では破骨細胞分化が促進した.T1R3の過剰発現による破骨細胞分化の促進はグルコースの添加により増強した.グルコースの代わりに人工甘味料のシクラミン酸ナトリウムを加えてもグルコース添加と同様の結果が得られた.今年度,T1R3のノックアウトマウスに高脂肪・高糖食を与えた.すると野生型の比べノックアウトでは高骨量を示したが,このフェノタイプには性差があることがわかった.
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