研究課題/領域番号 |
22K21007
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
仁木 佑紀 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 医員 (10964819)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯胚発生 / Hippo-Yap/Tazシグナル伝達経路 / Tead1 / Hippo-Yap/Taz シグナル伝達経路 |
研究開始時の研究の概要 |
Hippo-Yap/Tazシグナル伝達経路は、細胞増殖を調節することで、様々な組織や器官の大きさを制御している。本シグナル制御機構の異常は、歯胚の発生異常を惹起することが報告され注目を集めており、申請者らはHippo-Yap/Tazシグナル伝達経路下流の転写因子Tead1の歯胚発生における発現様相に関する報告を行なってきた。その機能に関しては未だ不明な点が多いため、本研究では、歯胚発生過程におけるTead1の機能の解明を目的とする。本研究で得られた知見は、歯胚の形態形成に関する基礎的な意義のみでなく、将来的には歯科再生医療の実現化に向けての一助となるなど、臨床的意義ももつと考えられる。
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研究実績の概要 |
Hippo-Yap/Tazシグナル伝達経路は、Tead/Tefファミリー転写因子を介して細胞増殖を調節することによって、様々な組織や器官の大きさを制御することが知られている。本シグナル制御機構の異常はがんの発症や悪性化のみならず、歯胚の発生異常を惹起することが最近報告され注目を集めており、申請者らはHippo-Yap/Tazシグナル伝達経路下流の転写因子Transcriptional enhanced associate domain family member 1 (Tead1)のマウス臼歯歯胚発生における発現様相に関する報告を行なってきた。その機能に関しては未だ不明な点が多いため、歯胚の器官培養系においてTead1のノックダウンを行い、歯胚発生過程におけるTead1の機能を解明することが本研究の目的である。 本年度は、環境要因との因果関係に関する検討を行なった。当分野の疫学研究では、母親の妊娠中の喫煙と子どもの永久歯欠損の発症の関連性を報告しており、本研究では、ニコチンや低酸素状態など環境の変化により、Hippo-Yap/Tazシグナル伝達経路関連遺伝子の発現に変化が見られるか否かに関して明らかにしたいと考えている。現在、低酸素環境下において歯胚の器官培養を行い、予備実験として低酸素環境の酸素濃度と作用時間を検討した上で、低酸素状態が歯胚の大きさや形態に与える影響の解析、遺伝子およびタンパクの発現様相の解析を行なっている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予備実験として条件検討を行う際に、試行錯誤があり、時間を要した。今後、本実験として、更に解析を加える必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
歯胚発生過程は、様々な遺伝子発現によって複雑に制御されており、本研究で解析している低酸素環境下では、Tead1以外にも様々な遺伝子に影響が生じると考えられる。そのため、Hippo-Yap/Tazシグナル伝達経路以外に、相互作用のある関連遺伝子に関しても、広く解析を行なっていきたいと考える。
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