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D-タガトースによる口腔細菌選択的制御の解明

研究課題

研究課題/領域番号 22K21012
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

眞弓 昌大  大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10964851)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワードタガトース / プレバイオティクス / 口腔細菌
研究開始時の研究の概要

歯周病とう蝕はいずれも口腔細菌叢の高病原性化により発症する。つまり、高病原性化を制御することは両疾患を予防するうえで重要であるが、同時に両疾患に対する予防を目的とした細菌叢の制御を可能とする物質は得られていない。申請者らはこれまでに口腔衛生状態が良好な者を特徴づける代謝物としてタガトースを見出した。さらに、タガトースは口腔細菌叢で代表的な口腔レンサ球菌群三菌種において菌種選択的な抑制効果を示すことを明らかにした。本研究ではタガトースによる選択的抑制効果の分子基盤の解明に迫り、多菌種共培養系におけるタガトース作用時の細菌叢に与える影響をう蝕原性および歯周病原性の両観点から評価する。

研究実績の概要

本研究では、希少糖の一つであるD-タガトースによる口腔細菌叢に対しての選択的な抑制効果を確認し、その分子基盤の解明に迫ることを目的としている。これまでに、口腔細菌叢における代表的な口腔レンサ球菌群三菌種、う蝕原性菌としての Streptococcus mutans、歯周病発症に関与すると考えられている Streptococcus gordonii、典型的な口腔常在菌と考えられている Streptococcus oralis、に対して S. mutans および S. gordonii にのみD-タガトースは選択的に抑制効果を示すことを確認できていた。
2023年度の実施成果として、上記三菌種共培養時のD-タガトースによるプロファイルの変化について検討を加えた。その結果、D-タガトース添加群において、培養6時間後および48時間後時点での上記三菌種のプロファイルが変化し、S. oralis の存在割合が有意に増加した。つまり、D-タガトースによる菌種選択的抑制効果は上記三菌種共培養時にも同様に発揮されることを新たに確認した。今後はD-タガトースによる菌種選択的阻害効果の分子基盤追究のため、安定同位体を用いた代謝フラックス解析を実施する予定だが、その予備検討を2023年度に実施した。その結果、D-タガトース感受性を示す S. mutans では、D-タガトース存在下でD-グルコースの取込みが阻害され、培養上清中へ乳酸を顕著に放出することが確認された。この新たな成果は、これまでの成果と同様に、D-タガトース感受性菌におけるD-タガトースの解糖系への影響を示唆するものであった。この新たな成果含めこれまでの検討に基づき、解糖系を中心とした代謝経路に的を絞った精度高い代謝フラックス解析を実施予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

D-タガトースによる菌種特異的な制御機構の解明に迫るため、2024年度では代謝フラックス解析を行う予定である。当初は網羅的に代謝フラックスを解析する予定であったが、より精度高く解析を実施するため、解析する代謝経路を絞ることとした。そのための予備検討は2023年度で完了している。

今後の研究の推進方策

前述口腔レンサ球菌群を対象に解糖系および周辺代謝経路に関して代謝フラックス解析を行い、D-タガトースの菌体内動態及び、それに影響される菌体内代謝の変動を解析する。

報告書

(2件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [学会発表] 口腔レンサ球菌群の多様性と口腔プレバイオティクスの可能性について2023

    • 著者名/発表者名
      眞弓昌大
    • 学会等名
      第72回日本口腔衛生学会総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 招待講演

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2024-12-25  

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