研究課題/領域番号 |
22K21031
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
野地 理夏 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 医員 (30963970)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
|
キーワード | ctDNA / リキッドバイオプシー / 頭頸部癌 / 免疫チェックポイント阻害薬 / ctDNA解析 / がんゲノムプロファイリング / 包括的遺伝子プロ ファイリング / 免疫チェックポイント阻害剤 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
再発転移頭頸部癌に対して免疫チェックポイント阻害剤の効果や予後を予測する有効な因子は明らかでない。近年血液検体を用いたがん遺伝子パネル検査が保険適応となり、再発や病状進行のモニタリングとしての活用が期待されている。本研究では免疫チェックポイント阻害薬投与中の頭頸部癌症例に対し、経時的に血液によるゲノム解析を行い、遺伝子変異の変化と治療効果・予後との関連を評価することを目的とする。これより経時的ゲノム解析のモニタリングとしての有用性を評価する。
|
研究成果の概要 |
本研究は免疫チェックポイント阻害薬(ICI)治療中の頭頸部癌において、経時的なリキッドバイオプシーによるゲノム解析を行い、cfDNA 動態と治療転帰について評価することでICI 療法の予後予測マーカーおよび治療効果との関係について検討をおこなった。再発・転移頭頸部扁平上皮癌例を対象とし、目標症例数10症例がエントリーした。各遺伝子変異のVAF(バリアントアリル頻度)の変動が治療過程で変化することを確認した。治療効果によって遺伝子変化のパターンに違いが生じることを確認した。血漿検体採取とほぼ同時期に撮影したCT画像上で体内腫瘍量の算出し、体内腫瘍量と検出されたVAF変化は有意な相関を認めた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では免疫チェックポイント阻害薬治療の早期において、遺伝子変異のアリル頻度が変動を認めており、これは治療効果を早期に反映した結果であった。これにより治療恩恵を受けられない症例を早期に判別することで、有害な副作用や不要な治療コストを避けることが可能となると示唆される。本研究結果により、経時的な血液検体による網羅的遺伝子解析の有用性が示唆され、臨床における治療戦略検討の一助となると考えられる。
|