研究課題/領域番号 |
22K21043
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0907:口腔科学およびその関連分野
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
張 暁旭 長崎大学, 病院(歯学系), 助教 (00965303)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | インプラント / 骨 / 炭酸アパタイト |
研究開始時の研究の概要 |
歯牙欠損に対する治療法として、近年歯科インプラント治療の需要が増加している。欠損範囲が大きい症例では生体侵襲も考慮し骨補填材が必須となるが、非吸収性人工骨補填材には長期残存による感染リスクがあることが問題視されており、自家骨に代わる骨補填材が求められてきた。そこで研究代表者は、骨の無機成分と同じ炭酸アパタイトを主成分とした新しい骨補填材に着目した。骨組織に近い組成のため、自家骨と類似の骨置換過程を辿るとされる。本研究の目的は、より良い骨補填材創製のため、炭酸アパタイト製骨補填材の骨組織置換機構を解明することにある。
|
研究成果の概要 |
歯牙欠損に対する治療法として、近年歯科インプラント治療の需要が増加している。欠損範囲が大きい症例では生体侵襲も考慮し骨補填材が必須となるが、非吸収性人工骨補填材には長期残存による感染リスクがあることが問題視されており、自家骨に代わる骨補填材が求められてきた。本研究では自家骨と組成の近い人工材料として骨の無機成分である炭酸アパタイトを主成分とした骨補填材に注目し、吸収量の制御について検討することを目的にGBR併用インプラント埋入モデルを作成した。各種骨補填材を填入して14日後という早期経過ではβ-TCPが最も反応性に優れ、新生骨は既存骨・骨補填材間より置換開始することが分かった。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炭酸アパタイト製骨補填材は2017年に薬事承認を受け、世界初の炭酸アパタイトを主成分とする、国内でインプラント治療に適応が認められた骨補填材である。国内外で炭酸アパタイトの研究が行われているが、補填材に関する骨置換過程追跡研究はなく、さらに開発までの研究では、顎骨ではなく脛骨、腓骨、ならびに頭蓋骨を用いて研究が行われており、顎骨における炭酸アパタイト置換動態解明研究は国内外に存在していない。本研究の研究成果により、炭酸アパタイトを用いてより安全で確実なインプラント治療を提供できる科学的根拠の集積に寄与できるだけでなく、口腔以外の骨欠損部位に対する再生治療に対する基盤構築にも大きな貢献ができる。
|