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コンドロイチン硫酸硫酸化転移酵素Chst11-KOマウスから紐解く口蓋裂発症の新たなメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 22K21060
研究種目

研究活動スタート支援

配分区分基金
審査区分 0907:口腔科学およびその関連分野
研究機関大阪大学

研究代表者

横山 美佳  大阪大学, 大学院歯学研究科, 招へい教員 (60967701)

研究期間 (年度) 2022-08-31 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード口蓋裂
研究開始時の研究の概要

コンドロイチン硫酸の硫酸化酵素Chst11は口蓋癒合時の口蓋突起に高発現する。Chst11ノックアウトマウスでは口蓋突起の挙上不全により口蓋裂を発症した。RNAシークエンスによる網羅的遺伝子発現解析からミトコンドリアの機能異常を示唆する結果を得た。ミトコンドリアは、近年、口蓋裂発症の新たなメカニズムとして注目されている。本研究では口蓋裂発症におけるコンドロイチン硫酸の機能喪失とミトコンドリアの機能異常の関係を明確にし、ミトコンドリア活性剤を用いて口蓋裂発症予防を検討し、口蓋裂発症の新たなメカニズムと口蓋裂予防・治療の新しいアプローチを検証する。

研究成果の概要

Chst11ノックアウトマウスの口蓋突起間葉組織においてATP量の低下を認めた。口蓋突起間葉における細胞増殖能の低下にはATPの低下が関与することが示唆された。次に、ミトコンドリア活性薬剤MA-5を用いたところ、胎生18.5日齢のChst11ノックアウトマウスにおいて約94%の確率で口蓋形成がなされ、ミトコンドリア活性薬剤MA-5により口蓋裂発症を予防できることが示唆された。さらに、酸化ストレス下においてChst11ノックアウトマウスの口蓋突起細胞のミトコンドリア膜電位は優位に低下し、Chst11が欠損すると、口蓋突起間葉細胞の酸化ストレスに対する感受性が高まることが示唆された。

研究成果の学術的意義や社会的意義

口蓋裂は多因子疾患であると考えられているが、発症の分子メカニズムには不明な点も多い。Chst11ノックアウトマウスにおける口蓋裂発症メカニズムを検討する中で、酸化的リン酸化によるATP産生の異常が口蓋裂発症と関係がある可能性を見出した。これまでにエネルギー代謝の異常と口蓋裂の発症についてはほとんど検証されていないため、本研究は学術的独自性が高いと言える。口蓋裂の治療は対症療法としての外科的・矯正歯科的治療が中心であり、有効な予防法は未だにない。本研究によりエネルギー代謝の異常と口蓋裂発症の関係が明らかになれば、口蓋裂予防・治療の全く新しいアプローチが可能になると考えられ非常に高い創造性がある。

報告書

(3件)
  • 2023 実績報告書   研究成果報告書 ( PDF )
  • 2022 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] コンドロイチン硫酸転移酵素Chst11の口蓋形成における役割2022

    • 著者名/発表者名
      横山美佳
    • 学会等名
      第81回 日本矯正歯科学会大会
    • 関連する報告書
      2022 実施状況報告書

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公開日: 2022-09-01   更新日: 2025-01-30  

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