研究課題/領域番号 |
22K21075
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
中本 五鈴 東北大学, 医学系研究科, 助教 (30966966)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 介護職員 / 夜勤 / 精神的健康 / 労働環境 / 高齢者施設 |
研究開始時の研究の概要 |
高齢者施設では24時間介護が提供されており、一人体制での夜勤が行われている施設も少なくない。夜勤労働が健康に及ぼすリスクが明らかになっているため、高齢者施設のスタッフの一人夜勤と健康状態との関連を明らかにすることが必要である。本研究では、介護老人福祉施設の夜勤従事者を対象に、夜勤の実態把握と夜勤業務の負担と健康状態との関連を検討する。また、インタビュー及び質問紙調査を通して、適切な夜勤労働環境の整備に向けた夜勤業務の改善策を検討する。
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研究実績の概要 |
2023年度は、高齢者施設(介護老人福祉施設および介護老人保健施設)の介護・看護職員に対して、日勤および夜勤業務においての負担などに関してのヒアリングを行い、アンケート調査の項目を検討した。 夜勤では、認知症者への対応において不安や負担を感じており、入居者の行動・心理症状(behavioral and psychological symptoms of dementia: BPSD)の実態とそれに対する既存の実践の把握が、高齢者施設での夜勤業務の実態把握において、さらにスタッフの健康に影響する要因として重要であると考えられた。施設によって、BPSDに対する勉強会などを実施し、スタッフの実践レベルを向上させるような取り組みを積極的に行っている場合と、そうでない場合があり、スタッフの知識・実践レベルにも大きな違いが予想された。夜勤は、スタッフの人数が少なく、一人でBPSDへの対応をする必要があるため、経験だけでなく知識なども踏まえて、どのような対応が良いかを適切に判断することが求められる。そして、対応が分からずに、不適切な関わりをすると、より入居者の不安を増幅させてしまい、夜勤の負担を増加させてしまうことにつながる。このような内容を、アンケート調査で把握することは、スタッフだけでなく、管理職にとっても夜勤の負担軽減およびスタッフの健康への対策を講じる上で重要な資料と成り得る。 2023年度は、新型コロナ感染症が5類に移行したことによって、当初予定していた高齢者施設へのアンケート調査が実施可能になると想定していたが、入居者およびスタッフのクラスター発生などの状況は続いており、調査実施による負担は大きいと判断し、調査実施を次年度に延期することとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度も前年度から引き続き、新型コロナ感染症の流行によって、研究対象としていた高齢者施設の介護職員の勤務形態および業務内容が通常時とは大きく異なっていたため、新たなデータ収集を実施することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度までの調査結果を参考に調査票を作成し、7月頃にアンケート調査が実施できるように、対象施設へ協力依頼を実施する。また、対象施設の協力が困難であった場合は、インターネット調査会社の登録者を対象とするなど、実施可能な形態で調査を行う。
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