研究課題/領域番号 |
22K21079
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東京医科歯科大学 (2023) 東京大学 (2022) |
研究代表者 |
石井 馨子 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 特任助教 (90936428)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 看護管理 / 組織開発 / 組織学習 / 実装科学 / 実装戦略 / Evidence-based practice / Evidence-based practice / 看護師 / 組織運営 / 質的比較分析 / 根拠に基づく実践 / 組織管理 / 規定要因 |
研究開始時の研究の概要 |
病院の部署の組織学習活動(EBP継続につながる集団の学習活動)により部署全体でEBPの意義や価値の理解が高まり、看護職はEBPを継続する可能性がある。また集団の組織学習活動は集団特性や文脈の影響を受ける。各部署が部署の組織学習活動を高める/低下させる要因を管理し、自発的に組織学習活動を行うことが望ましいが、EBP継続に向けた集団の組織学習活動の要因は明らかになっていない。 本研究では、集団の組織学習活動を高める/低下させる要因と条件を明らかにし、組織学習活動への影響を検証する。それにより、EBPを行う集団が組織学習活動を行うための条件が明らかとなり、組織学習活動促進に向けた実装戦略の構築につながる。
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研究成果の概要 |
本研究は、根拠に基づく実践の継続的な実施に有効と考えられる部署の学習活動の規定要因を明らかにすることを目的とした。 看護職等の医療従事者にグループインタビューを実施した。分析の結果、規定要因として【社会政治的背景と保健医療政策】(例. 社会からの要請)【スタイル】(例. 心理的に安全な風土)、【組織の共通価値観】(例. 看護管理者が持つビジョン)、【戦略】(例. 看護管理者の戦略的思考)、【技術】(例. 医師のソフトスキル)、【スタッフ】(例. 専門職意識)、【システム】(例. 看護部が部署を支援・指導する仕組み)、【組織構造】(例. 業務分担を見直す体制)の8カテゴリ45項目が抽出された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は看護職向けの実装戦略の開発に向けた基礎研究として、組織変革の枠組みを基に、部署の学習活動の規定要因を組織内外の階層と多様なステークホルダーを含めて明らかにした。既存の実装戦略では、看護職が組織の状態を把握したうえで実践の場に適した戦略を活用することは難しかった。本研究は、組織の状態を体系的且つ包括的に提示しており、組織の管理者や看護職が組織の状態を把握する枠組みとして本成果を活用することで、部署の学習活動が活発になり、新しい実践の継続と組織への定着が促進できる可能性がある。また本研究は、組織論を基に実装戦略の開発を目指す点が新しく、理論への貢献も期待できる学術的意義の高いものである。
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