研究課題/領域番号 |
22K21109
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
堀井 千彬 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (90967283)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 椎体骨折 / 発生率 / 骨粗鬆症 / リスク因子 / 医療・福祉 / コホート研究 / 疫学 / 脊椎椎体骨折 |
研究開始時の研究の概要 |
脊椎椎体骨折(VF)は骨粗鬆症性骨折の中で最多であり、高齢者のQOLの低下や高い死亡率と関連する。一方でVFには無症候性のものもあり、一般住民における調査が重要であるが、近年の本邦におけるVFの大規模疫学調査の報告は無い。我々は大規模住民コホートで得られた1,544人の全脊椎レントゲンを読影し、VFの有病率を明らかにした。さらに同コホートの3年の追跡調査から発生率とリスク因子を明らかにしたが、防御因子の同定には至らなかった。今回、同コホートの10年目の追跡調査を準備しており、10年目のレントゲン画像と過去の膨大なデータから、より詳細なVFの発生率を推定し、リスク因子・防御因子の解明を行う。
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研究成果の概要 |
運動器疾患をターゲットにした大規模地域住民コホートResearch on Osteoarthritis/osteoporosis Against Disability(ROAD)studyの第3-6回調査から、脊椎椎体骨折(VF)と、変形の重度なsevere VF(sVF)の発生率とリスク因子を推定した。男女702人10年間の追跡による発生率はVF: 3.87/100人年、sVF: 1.41/100人年であり、年齢で層化し、性・BMI等で補正したCox回帰分析によるVF発生のリスク因子は喫煙とベースラインにおけるsVFの存在、sVF発生のリスク因子はベースラインにおけるVFの存在と肥満だった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脊椎椎体骨折(VF)は骨粗鬆症性骨折の中で最多であり、変形の重度なVFは強い痛みや機能障害から高齢者のQOL低下をもたらす。高齢化社会においてVFの予防は喫緊の課題であるが、そのためにはVFの疫学指標(有病率・発生率やリスク因子)を知ることが重要である。VFには無症候性のものもあり、医療機関における調査のみではVFの全容を知ることができない。本邦では過去20年以上、一般住民を対象にVFの発生率を調査した報告は無かった。我々は本縦断研究により、VFの発生率やリスク因子の一端を解明した。これにより効果的なVFの予防法の提言、ひいては要介護予防と高齢者のQOLの維持増進に貢献することが期待できる。
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