研究課題/領域番号 |
22K21115
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
石丸 華子 神戸大学, 医学研究科, 助手 (20965892)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 新型コロナウイルス / ワクチン / COVID-19 / 中和抗体 |
研究開始時の研究の概要 |
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 患者の国内死亡率で最も高い世代は80代以上であり、全体の50%を占めている(2022年4月時点)。すなわち、80歳以上高齢者の重症化率および死亡率を抑制することが日本のCOVID-19対策の要となる。本申請研究では80歳以上高齢者に対する新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)ワクチン追加接種の有効性および有効期間解明を目指す。そのために、SARS-CoV-2 mRNAワクチンを追加接種した80歳以上高齢者血液検体を用いて、2つの課題(①抗体中和能評価②細胞性免疫評価)に取り組み、SARS-CoV-2流行変異株に対する感染防御能力を追跡調査する。
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研究成果の概要 |
兵庫県の介護施設の入所者(年齢中央値91歳)から、mRNAワクチン3回目および4回目接種後に血液サンプルを採取した。3回目接種後の従来型(D614G),Delta,BA.2,BA.5,BA.2.75,BQ.1.1,XBBに対する交差中和抗体陽性率は,それぞれ100%、97%、81%、51%、67%、4%、21%であったが4回接種後は100%、100%、98%、79%、92%、31%、52%に上昇した。4回目のワクチン接種により,全変異株に対する交差中和抗体価が有意に上昇した。BQ.1.1およびXBBは,BA.5およびBA.2.75よりも低い抗体価であったが,4回目の接種で陽性率が上昇した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
4回目のワクチン接種により、全変異株に対する交差中和抗体価が有意に上昇した。結論 BQ.1.1およびXBBの陽性率は,BA.5およびBA.2.75よりも低かったが,4回目のワクチン接種後に上昇した.ウイルスの急速な変異とワクチンの有効性を考慮すると,ウイルスの流行を考慮し,流行ごとに適したワクチンを開発できるシステムを構築する必要があることが示唆された。本研究は高齢者に対するワクチンの追加接種有効性を示す研究結果となり、今後のSARS-CoV-2感染症対策に貢献する研究成果を得たと考える。
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