研究課題/領域番号 |
22K21121
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
|
研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
杉田 裕汰 国際医療福祉大学, にしなすの総合在宅ケアセンター, その他 (20945076)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 訪問リハビリテーション / 要介護高齢者 / 生活空間 / Life-space assessment / 身体活動 / 在宅生活の継続 / Life-space Assessment |
研究開始時の研究の概要 |
Life-space Assessment(LSA)は、日常生活における活動範囲、頻度、自立度から身体活動を捉える指標であり、死亡率の増加などの健康状態悪化に関連すると報告されている。LSAと健康状態悪化との関連性を検証した報告は、国外の地域在住高齢者を対象とし、訪問リハビリテーション(訪問リハ)を利用する要介護高齢者の報告は数少ない。安定した在宅継続には、健康状態を保つことが不可欠であるため、訪問リハ利用者におけるLSAの維持・向上要因の検証は必要である考えた。 本研究では、多施設共同で訪問リハを利用する要介護高齢者を包括的に評価し、LSAを基に身体活動の向上への要因、支援方法を探索する。
|
研究実績の概要 |
当該年度は,順次解析と論文投稿をおこなった.投稿した論文は,原著論文として学術誌に受理されている. 本研究の目的は,訪問リハビリテーションを利用する要支援・要介護者(以下,訪問リハ利用者)を2年間にわたり追跡調査し,活動性の向上に関わる効果的な訪問リハビリテーションの介入を探索していくことである.本研究では,訪問リハ利用者の活動性を,Life-space Assessment (以下,LSA)を用いて評価している.本研究の課題研究として,【訪問リハ利用者の身体活動の特徴の把握】を目的に,訪問リハ利用者を対象に,重度な生活空間の制限に関連する要因を探索した.本研究では,重度な生活空間の制限を,LSAの得点を30点以下とし,解析を実施した. 結果,訪問リハ利用者の重度な生活空間の制限には,Frenchay activities Index(以下,FAI) (odds ratio [OR] = 0.817, 95% confidence interval [CI] = 0.706-0.945), Home and Community environment(以下,HACE) facilitators (OR = 1.558, 95% CI = 1.168-2.079), 独居 (OR = 12.822, 95% CI = 1.202-136.716)と関連がみられた. FAIは,手段的日常生活活動能力を評価し,HACE facilitatorsは,対象者の支援機器や物的環境が整備されているかを評価する項目である. 本調査により,訪問リハ利用者の重度な生活空間の制限には,支援機器や世帯構成などの環境因子,および手段的日常生活活動能力と関連することが明らかとなった.今回の知見は,訪問リハ利用者において,重度な生活空間の制限を考える際に,これらの要因に注目する必要性が高いことを示している.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度では,初回評価・6ヶ月後評価・1年後評価・2年後評価を終え,それぞれのデータ入力を完了している.得られているデータから,生活空間の縦断的変化や在宅生活の継続に関連する要因の解析,LSA得点の効果判定指標の推定の解析を進めている. 当該年度の予定では,論文投稿を2本行う予定であったが,1本のみであるため,やや遅れていると判断している.
|
今後の研究の推進方策 |
今後は,現在進めている解析を終了させ,論文投稿を進める. 訪問リハビリテーションを利用する要支援・要介護者の効果的な介入方法を明らかにするために,生活空間の縦断的変化や在宅生活の継続に関連する要因を明らかにしていく.
|