研究課題/領域番号 |
22K21124
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
手塚 園江 上智大学, 総合人間科学部, 助教 (80806266)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 小児集中治療 / End-of-Life Care / 患者と家族中心のケア / 協働的パートナーシップ / 看護 |
研究開始時の研究の概要 |
小児集中治療室において救命が困難となった子どもの家族は、時間的猶予のない中で生命にかかわる重大な意思決定後に子どもの死に直面する。そのため医療者は、子どもの最善の利益のため家族と対等で協働的なパートナーシップによる、患者と家族を中心としたEnd-of-Life Careを実現することが重要である。しかしながら、家族と医療者の関係性の構築には多くの障壁の存在が知られている。したがって本研究の目的は、小児集中治療室における患者・家族中心のEnd-of-Life Careにおける、家族-看護師の協働的パートナーシップを促進する構造とプロセスを明らかにし、看護介入モデルを開発することである。
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研究実績の概要 |
PICUでの患者・家族中心のEnd-of-Life Careにおける家族-看護師の協働的パートナーシップの看護介入モデルの開発に向けた混合研究法による調査に先立ち、「家族-看護師の協働的パートナーシップの実践評価尺度」開発における予備調査のインタビューの分析結果から、本研究に関連する次の2点の課題が明確化され、文献レビューを追加実施し、混合研究法による研究目的および調査内容を再検討した。 課題の1点目は、小児医療領域における患者・家族中心のケアを実践する上での障壁に関することであった。特に新型コロナウイルス感染症流行による家族の面会およびケア参加の制限の長期化は、家族-看護師の協働的パートナーシップの実践にも重大な影響を与えることは明らかであり、これらの影響要因を考慮した調査計画の見直しを行った。 2点目の課題は、小児の集中治療領域に関する看護基礎教育内容の実態と、PICUにおいて求められる看護実践内容の乖離の問題に関することであり、家族-看護師の協働的パートナーシップを実現するために看護師に必要とされるコミュニケーションスキルの教育や成熟のプロセスに関する考察と文献レビューを追加実施した。 患者・家族中心のケアとその基盤となる家族-看護師の協働的パートナーシップによる看護介入モデルの実装に強く関連する2点の課題を検討し、混合研究法による研究目的および調査内容といった調査計画を再考した。今後、量的データと質的データの両側面からデータを収集し、看護師の行為のプロセスと構造に関する分析をすすめ、より臨床実践に即した看護介入モデルの開発へと計画の実行を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症流行による研究実務への影響と、本研究の中核となる現象が新型コロナウイルス感染症流行による影響を受けて変化しうる現象であり、研究計画における調査内容、調査時期の再検討を必要としたため、研究計画の進行にやや遅れが生じたものである。
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今後の研究の推進方策 |
今後、混合研究法による量的データおよび質的データの収集を予定しているが、量的・質的データの収集の時点は同時期とし、データ分析の際には、新型コロナウイルス感染症の流行による病院等の入院施設が規定する面会制限等の規則の影響を加味して分析を進め、これらの影響要因および、本質的な看護師の実践のプロセスおよび構造について考察し、看護介入モデルの開発へと研究を遂行する予定である。
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