研究課題/領域番号 |
22K21125
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 聖路加国際大学 |
研究代表者 |
板橋 みずほ 聖路加国際大学, 大学院看護学研究科, 助教 (40963799)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔細菌叢 / 口腔ケア / 要介護高齢者 / 看護ケア/nursing care / 口腔衛生/oral hygiene / 新型コロナウィルス感染症/SARS-CoV-2 / 細菌叢/microbiota / 感染予防管理/infection control |
研究開始時の研究の概要 |
高齢の要介護者がコロナ感染症に罹患した際、ケアを実施する看護師は、感染予防の観点からできるだけ接触時間を短く効率的にケアすることが求められる。ケア内容には口腔ケアも含められるが、感染源となる飛沫が生じるケアであるため、いかに飛沫を抑え、かつ対象の口腔衛生状態を改善できるかが課題である。現時点では、コロナ感染症の要介護高齢者に口腔ケアを行った際、どの程度周囲環境やケア者に汚染が生じるが不明であり、また、どのようなケアであれば口腔衛生の改善に効果的であるかはわかっていない。口腔ケア時の汚染状況と口腔内の細菌を調査することで、感染を予防しながらも効果的なケア方法を同定する一助とする。
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研究成果の概要 |
本研究の成果として、第一にCOVID-19患者の検体を、ウィルスを不活化させる試薬を用いることでバイオセーフティレベルに課題のあった実験施設においても実現可能と明らかにした。第二に、外部の看護研究者による調査研究の実績に乏しい総合病院において、医師-研究者間でパートナーシップを結び、臨床の看護スタッフの協力を得て観察研究を行った点である。第三に、口腔ケアを受ける要介護高齢者の入院3日以内の初回と、そこから1週間後の2回目とで口腔細菌叢を比較した際、2回目では統計的な有意差をもって細菌叢の多様性が低下したことを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の学術的意義として、入院環境にある要介護高齢者は口腔ケアを受けることにより口腔細菌叢の変化を生じるのかという課題にアプローチした点にある。これまで看護師による口腔ケアの有効性の評価は口腔内を観察し定性的な指標で評価するにとどまっていた。定性的な評価は看護師間により異なり、また評価に時間もかかるデメリットがあるため、他の定量的で簡便な評価指標を開発することは多忙な臨床における業務負担軽減にもつながるため、定量的な評価指標の開発テーマは社会的な意義も有する。
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