研究課題/領域番号 |
22K21127
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 健康科学大学 |
研究代表者 |
岡 猛 健康科学大学, 健康科学部, 助教 (70961390)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 健康寿命 / 機能障害 / 社会活動 / 家族構成 / 機械学習 / コホート研究 / 高齢者の健康状態 / 介護保険制度 |
研究開始時の研究の概要 |
世界全体の高齢化が加速する中、健康寿命の延伸は国際的に重要な課題である。国内外の殆どの健康寿命研究では、個人の健康状態を二値(健康/不健康)で評価しているが、一般的に健康状態は徐々に低下することが多く、段階的に推移するとされている。しかし、解析の複雑さなどから、このような研究は殆ど実現されていない。そこで本研究は、高齢者の健康状態を七段階に分ける介護保険制度を使用した縦断データに対して、機械学習を用いたクラスタリング解析を適用することで、高齢者の健康状態を段階的な推移によるグループ分けする。そのうえで、各グループの推移の原因となる要因を同定し、健康寿命の延伸戦略の構築を目指す。
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研究実績の概要 |
日本における人口の高齢化率の高さは世界と比較しても著しく、これからも加速することが予測されている。このような状況で、健康寿命の延伸は喫緊の課題である。そこで本研究では、日本における介護保険制度の指標を基に高齢者の健康状態の推移を、機械学習を通してグループ化し、グループごとの推移の原因となる生活習慣や環境要因などの要因を同定することを目的とした。 本年度は日本の山梨県高齢者健康寿命実態調査(Y-HALE) というコホート研究データ内の介護保険制度や死亡データに基づいた、19 年間の健康状態データを基に、多段階・多時点という視点より性別・年齢層別グループ毎の、最適なクラスター数を同定した。その後、クラスタリングに基づいた軌跡を抽出しつつ、各クラスター毎の特徴を経済・学歴などの社会経済的地位、運動習慣・喫煙状況・飲酒状況などの生活習慣、山梨県特有の地域の住民が相互に資金を支援し合うための伝統的な金融システムからくる会合や旅行などの無尽への参加状況を含めた社会活動状況の特徴を捉えた。その結果を現在先行研究との相違の確認、結果のメカニズム、強みや限界点を考察中である。 また、従来の研究で多く使用されている健康寿命を2値で評価した解析手法(COX比例ハザードモデルを想定)でも研究を進めてくことで、機械学習を用いた統計解析との相違点なども確認していくなかで家族構成と男性高齢者の健康寿命に関しての関連などが確認出来、日本疫学学会への発表を行い、論文に投稿中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究では、時系列に沿って多時点・多段階における対象者の介護保険制度に基づいた要支援・介護状況、 死亡における推移に基づいたグループ毎の健康状態の質に関わる要因を同定したいと考えている。 その研究方法として機械学習を用いた健康寿命の軌跡解析を選定し、その理解と選定に多くの時間を割いた。主要な解析方法が大まかに決定された後も、詳細な手法の理解、適切なクラスタリング数の決定、解析ソフトウェアへのコーディングには相当な時間が必要であった。また、選択した解析方法に適したデータクリーニングが必要であったため、その準備にも時間がかかった。加えて、クラスタリング後の各クラスターの属性や特徴を知るための因子選定にも、健康寿命や機能障害に関する先行研究の文献収集に多くの時間を投じたためである。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では解析方法の選定や解析ソフトのコード作成などに時間を要したが、現在は解析方法がまとまり高齢者の健康状態の推移とクラスタリング結果。そのクラスターごと特徴を先行研究の相違などを含めて考察中である。今後この結果を論文投稿、学会発表を行う予定である。 この研究は山梨県の健康寿命調査データを使用しており、日本の特定地域のデータである。しかし、それでは外的妥当性などを含め日本全体を意識しての政策などに繋がりにくいと考えられ今後は全国データを使用して健康状態の経時的推移を見ていきたい。また、今回は公的な介護保険制度を活用して健康状態の推移を確認したが、健康寿命の指標は様々あり各経時的データよりそれぞれの指標のマッチングなどを行い、指標毎の特徴を確認していきたい。
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