研究課題/領域番号 |
22K21129
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
森岡 郁哉 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (80965616)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 法医学 / 血管内膜 / 病理学 / 凍結切片 / 血管 |
研究開始時の研究の概要 |
剖検における身体的兆候の一つとして、大血管の内膜面に出現する血液色素様染色(大血管内膜染色)が知られている。しかし、大血管内膜染色について説明した文献は寡少である。本研究では、本施設の剖検で採取した大血管組織を用いた客観的評価を行う。具体的には、分光光度測定による定量的評価および病理組織学的評価を行う。その結果に、実際の剖検で得られた身体情報を加えて分析・考察を行う。最終的に、大血管内膜染色の生成機序の解明にアプローチし、その法医学的意義を探索する。
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研究実績の概要 |
本年度内では、当教室にて施行された数十にわたる比較的新鮮な解剖事例を通じて、多数の大血管内膜試料を採取できた。その一方で、腐敗進行例における血管試料の採取は滞っているため、腐敗症例の試料採取が次年度以降の課題と考えている。大血管標本の保管条件(純水や水道水、生理食塩水、ホルマリンなどの液体中での試料保存、もしくは常温・冷蔵・冷凍保存など)を変更し、試料の色素染着の変化を観察・検討した。さらに、病理組織標本の作成方法を模索するべく、実際にホルマリン保存下の通常HE(ヘマトキシリン・エオジン)切片や、各種特殊染色、凍結切片を作成して検討した。その結果、研究目的となる血管内膜の病理組織学的観察手段として、凍結切片の利用が望ましいと考え、次年度は凍結標本の作成を軸に研究を進める方針とした。病理学的観察の手段として、昨年度より病理標本分析ソフトウェアの使用を考慮していたが、適切な技量を獲得するのに未だ期間を要することから、まずは目視でのアナログな手法を用いて解析データの入手を進めている。同ソフトウェアの適用については、次年度以降に検討する。本年度は、研究活動以外の通常業務の負担などが突発し、全体として試料採取をはじめとした研究の進捗に遅延が生じているが、次年度以降も解剖症例を通じて大血管試料を追加採取し、標本作成にも本格的に取り掛かかることで、データ数を蓄積し、データベースを完成させる予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2023年度に、実務面での負担が増大し、さらに流行感染症の罹患およびその後遺症の影響も相まったため。
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今後の研究の推進方策 |
これまでと同様に、解剖症例における試料採取を継続する。 採取後の試料は、凍結切片で保存し、外注も活用して病理標本作成の充実を速やかに行う。
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