研究課題/領域番号 |
22K21135
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 那津 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (40967056)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 産業保健 / 精神保健 / 母子保健 / 産業心理学 / 産業精神保健 / ワーキングマザー / メンタルヘルス / アクセプタンス&コミットメントセラピー / 子育て / デジタルメンタルヘルス / 実装研究 |
研究開始時の研究の概要 |
労働者向けのインターネット心理療法のメンタルヘルスおよびウェルビーイングへの効果はすでにエビデンスがあるが、いまだ社会実装に至っていない。労働者の中でも、特に働く母親はウェルビーイングが低く、支援を必要とする集団である。申請者が開発した第3世代認知行動療法(アクセプタンス&コミットメントセラピー)のWebプログラムは働く母親のウェルビーイング向上効果が確認されているが、社会実装への課題が大きいことがわかっている。本研究では社会実装研究の枠組みを通じてWebプログラムを改善し、新しいプログラムの実装アウトカム(受容性、適切性、実施可能性、満足度)への効果を前後比較試験のデザインで検討する。
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研究成果の概要 |
本研究では、未就学児を育てる働く母親向け心理療法プログラム「ハピネス・マム」の実装に向けた戦略を検討した。ランダム化比較試験で得られたデータを二次解析し、満足度に影響する要因として末子の年齢が0~2歳であることを同定した。また、プログラムをすべて学習し、満足度が高い群と低い群にわけてフォーカスグループインタビューを実施した。その結果、学習機会へのモチベーション、メンタルヘルスの「自分事」化、仕事との類似性を見出すことが満足度と関連していた。量的・質的解析結果をもとに、満足度を高めるための工夫として、対象者の限定、事前のAwareness教育の実施、業務時間内の学習を許可すること、を特定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はランダム化比較試験ですでに効果が判明しているプログラムの社会実装を見据えて、どのような工夫を行うことで実装性を高めることができるか検討した基礎的な実装科学研究である。職場のメンタルヘルス対策として行われるインターネットセルフケアプログラムの満足度を高めるための要素を同定したことで、今後の実装やプログラム開発に実践的な示唆を与えることができた。
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