研究課題/領域番号 |
22K21143
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岡田 遥平 京都大学, 医学研究科, 特定研究員 (00966955)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 心停止 / 蘇生 / 機械学習 / 救急 / 院外心停止 / 心肺蘇生 |
研究開始時の研究の概要 |
院外心停止は「病院の外で不整脈などにより突然に心臓の機能が停止する重篤な病態」である。院外心停止の患者が発生すると、直ちに救急車が患者のもとへ急行し、救急隊が心臓マッサージ、気管挿管、アドレナリン投与などの救命処置を実施し病院に搬送する。また病院搬送後も救命処置が行われる。しかし、この救命処置が「いつ、どこで、誰が、どのように」行うのが最適なのか、どの病院にどのようなタイミングで搬送するべきかは未だ不明である。 本研究の目的は院外心停止のデータベースを活用し良好な転帰と関連する因子、治療などを検証し、また機械学習の技術を利活用し、救命処置の最適なアルゴリズムを開発することである。
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研究成果の概要 |
本研究の成果として、大阪とシンガポールの院外心停止患者データを用いて、機械学習を用いた解析により膜型人工肺を用いた蘇生戦略が潜在的に地域の院外心停止患者の予後改善(生存割合、社会復帰割合)することを示した。また日本全国の院外心停止のデータベースを活用し、高度な統計手法(時間依存性プロペンシティスコアマッチング)を用いた解析でも膜型人工肺を用いた蘇生戦略が院外心停止患者の予後改善に寄与する可能性を示した。また機械学習を用いた蘇生戦略に関する総説論文や、日本の救急蘇生システムや蘇生統計データベースについて要約した総説論文を出版した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は機械学習などの解析手法を用いて、従来では救命困難であった難治性の院外心停止患者の蘇生戦略を検証した研究である。本研究を通じて、膜型人工肺を用いた蘇生戦略がその予後改善に寄与する可能性について示した。本研究結果は膜型人工肺を用いた蘇生戦略を推進するエビデンスとなり、さらなる院外心停止患者の予後改善につながることことが期待される。
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