研究課題/領域番号 |
22K21146
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
廣瀬 直紀 広島大学, 医系科学研究科(保), 研究員 (40961561)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | 近親者暴力 / アフリカ / 障害 / 効果修飾因子 / 医療大規模データ / メカニズム |
研究開始時の研究の概要 |
アフリカの女性は世界で最も近親者による暴力被害を被っており、特に障害のある女性ほどそのリスクは高い。しかしながら、どのようなメカニズムで障害のある女性が近親者暴力を受けるに至っているかは明らかになっていない。 本研究は低中所得国から収集される大規模ヘルスケアデータを使用し、アフリカ圏の女性において障害と近親者暴力の間に存在するメカニズムを解明することを目的とする。これによりアフリカ圏の医療政策決定者およびヘルスケアワーカーに対し、近親者暴力を撲滅するための具体的な知見を提供することを目指す。
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研究成果の概要 |
本調査の結果、女性の障害と近親者暴力との関連をネガティブに増強しうる因子として、ウガンダにおいては身体的暴力をアウトカムとした際には夫のアルコール飲酒と夫の教育歴があり、南アフリカにおいてはそうした因子は発見されなかった。この結果から、ウガンダにおいて女性の障害と近親者暴力の関連を断ち切るために、アルコール飲酒がある、または教育歴の低い夫がいる家庭に着目し、それらを修飾する介入を行うことが有効である可能性が示唆される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、障害を持つ女性に対する近親者暴力の要因をウガンダと南アフリカで比較することで、地域特有のリスクファクターを明らかにした。学術的には、夫のアルコール消費と教育歴がウガンダでの暴力のリスクを高めることを示し、これらの因子に介入するような社会政策を打ち出すことで、障害を持つ女性の近親者暴力のリスクを低下させる可能性がある。これにより、障害を持つ女性が安全に生活できる社会の構築に貢献し、持続可能な社会の実現に寄与することが期待される。
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