研究課題/領域番号 |
22K21182
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 京都大学 (2023) 慶應義塾大学 (2022) |
研究代表者 |
板谷 崇央 京都大学, 医学研究科, 特定助教 (70963536)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ポリファーマシー / 多剤併用 / 診療データベース / 臨床疫学 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
ポリファーマシー(多剤併用)は多くの薬剤を内服することによって生じる状態であり、国際的な健康課題となっている。しかし、ポリファーマシーにはどのような薬剤の組み合わせ(処方パターン)があるのか、どのような処方パターンが予期せぬ疾患の発症リスクになっているかは明らかになっていない。本研究では、日本と英国の大規模な診療データベースを用いて、ポリファーマシーの有病割合を経時的に記述するとともに、臨床疫学と機械学習の手法を組み合わせることによってポリファーマシーの処方パターンを明らかにする。この研究によって、処方パターンと疾患の発症リスクを検証するための基礎となる知見がもたらされると期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では日本と英国の診療データベースを用いて、ポリファーマシーについて同じ定義をもとに有病割合を推定して、それぞれの処方パターンを分析した。ポリファーマシーとハイパーポリファーマシーのいずれも、英国よりも日本での有病割合が高く、全体の傾向でも年齢層別の傾向でも同様であった。また本研究におけるポリファーマシーの定義は薬剤の処方数に基づいているため、臨床的な処方の適切性を厳密に評価しているものではないが、各国全体での処方パターンの把握をすることを可能にした。今後処方パターンの実態をより厳密に調査することに加えて、ポリファーマシーが与える影響についてさらに詳細に分析していきたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生活習慣病の増加や高齢化とともに、ポリファーマシーへの意識が高まっているものの、大規模なデータを用いて行われた記述疫学研究はこれまで多くなかった。本研究を通して、日本におけるポリファーマシーの疫学的なデータを分析することができたことは、ポリファーマシーを取り巻く臨床的・政策的な発展に大きな進歩であったと考えられる。また同じポリファーマシーの定義を用いて、かかりつけ医の体制が整っている英国におけるポリファーマシーについても同時に分析することができたため、2国間での結果の比較も可能となった。
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