研究課題/領域番号 |
22K21187
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0908:社会医学、看護学およびその関連分野
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
間中 麻衣子 大阪医科薬科大学, 看護学部, 助教 (10964299)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | COVID-19 / 妊婦 / 不安 / 抑うつ / 要因 / メンタルヘルス / オンラインアプリケーション |
研究開始時の研究の概要 |
COVID-19流行下では,妊婦のうつが流行前の3倍に増えるなどメンタルヘルス悪化への影響が明らかとなっている。COVID-19流行下において妊婦へのメンタルヘルス支援が急務であるが,効果的な介入や日本人妊婦を対象としたメンタルヘルスに影響を与える要因は明らかとなっていない。そこで本研究では,①COVID-19流行下において日本人妊婦のメンタルヘルスに否定的および肯定的な影響を与える要因の検討,②①の結果を踏まえ,妊婦のメンタルヘルス向上を目指したオンラインアプリケーションを開発,③開発したアプリケーションの効果を評価する。研究成果が明らかとなれば,周産期女性の抑うつ予防に寄与することが期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、COVID-19流行下において、妊婦のメンタルヘルスに否定的および肯定的な影響を与える要因を明らかにすることである。さらにその結果を踏まえて、妊婦のメンタルヘルス向上を目指したオンラインアプリケーションを開発する。これらの研究により、妊婦の抑うつ,不安および孤独感の軽減への効果を検証しようとするものである。 「COVID-19流行下における抑うつが疑われる妊婦の割合」、「COVID-19流行下における妊婦の抑うつに関連する要因」について明らかにするため、2022年7月にPubMed、CINAHL、MEDLINE、CiNii、医学中央雑誌web版を用いて文献研究を行った。その結果、国内外の46文献から報告されたCOVID-19流行下における抑うつが疑われる妊婦の割合は30.0%(20,338/67,860名)であり、妊婦の3~4人に1人の抑うつが懸念された。COVID-19流行に伴い妊婦の抑うつが悪化している可能性があり、妊婦に対するメンタルヘルス支援の必要性が示唆された。また、妊婦の抑うつのリスク要因は、「COVID-19に関連した経験による苦痛」、「収入の減少/低所得」、「失業」、「不安」、「精神疾患の既往」、「ソーシャルサポートの不足」、「運動の減少/不足」などであった。一方、抑うつの保護的要因は「ソーシャルサポートの増加」「高い教育レベル」「高いレジリエンス」「健康的な生活行動」などであったが、抑うつのリスク要因に比べ保護的要因の報告が少なく、日本人妊婦の保護的要因に関する報告はみあたらなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
<第一段階>では、総合病院2施設の産科外来の妊婦健康診査に受診した妊婦を対象に調査を行っているが、2施設目の研究倫理委員会の承認を得られるのが予定より遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
<第一段階>として、「COVID-19流行下において日本人妊婦のメンタルヘルスに否定的および肯定的な影響を与える要因」を調査しているが、サンプル数が満たないため研究継続する。第一段階の結果を踏まえ、<第二段階>として、「妊婦のメンタルヘルス向上を目指したオンラインアプリケーションの開発」を行う。 <第三段階>として、「開発したアプリケーションの効果検証」を予定していたが、<第二段階>で開発したアプリケーションに対する医療職者からの評価を得て、アプリケーションの修正を行う方向へ、研究計画変更予定である。
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