研究課題/領域番号 |
22K21199
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
船橋 大介 筑波大学, 体育系, 研究員 (90963695)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 運動 / 身体活動 / 非運動性身体活動 / 運動形態 / 身体不活動 / 身体活動量 / コルチコステロン / 乳酸 / 断続運動 |
研究開始時の研究の概要 |
運動は身体活動量を増やす有効な手段であるが、運動の実施により運動時間外の身体活動量が減少することも報告されている。そこで本研究は、運動条件(強度・時間)は変えずに運動形態を操作することで、運動量は維持したまま、運動後の身体活動量の減少をより抑える運動法の解明を試みる。 従来の運動トレーニングでは、一定強度を持続的に行う定常運動が主に推奨されてきた。一方、動物の移動運動では断続的な運動形態が広く観察され、これは断続運動が生体にとって最も負担が少ない運動形態である可能性を示唆する。よって本研究では、断続運動に着目し、運動後の身体活動量の減少をより抑える運動形態を明らかにする。
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研究成果の概要 |
運動は身体活動量を増やす有力な手段である一方で、運動時間外の身体活動量を減少させてしまうことも報告されている。本研究は、運動形態(断続運動 or 持続運動)に着目し、一過性運動がその後の身体活動量に及ぼす影響を検証した。その結果、断続運動よりも持続運動の方が運動後に身体活動量が減少しやすい運動形態である可能性が示された。いずれの条件でも運動量は同じであるため、運動時のエネルギー消費量とは別の要因により運動後の身体活動量が調節されている可能性がある。よって、身体不活動を防ぐために運動を活用するには、運動形態に着目し、運動後の身体活動量を減少させないような運動戦略を検討することが重要かもしれない。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において、たとえ同じ運動量であっても、運動形態の違いにより運動後の身体活動量の応答が変化することが明らかになった。つまり、身体不活動を防ぐために運動を活用するには「運動時にどれだけ身体活動量を増やすか」だけでなく、「運動後に身体活動量が減少しにくいか」といった視点を持つことも重要であると考えられる。本知見は、不活動を防ぐための効果的な運動戦略の解明に新しい示唆をもたらし、不活動に関連した健康被害の改善に貢献する可能性を秘める。さらに、今回用いた動物モデルを活用することで、運動後に身体活動量が減少する生体内メカニズムの解明やバイオマーカーの検討が進むことが期待される。
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