研究課題/領域番号 |
22K21214
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
田中 あゆみ 和洋女子大学, 家政学部, 助手 (80784157)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 妊婦 / マタニティウエア / 姿勢 / 三次元人体計測 / 衣服設計 / 三次元動作解析 / 妊娠中の動作 |
研究開始時の研究の概要 |
共働き世帯数の増加する中、妊娠・出産後も就労を継続する割合は増加傾向にある。妊娠中の著しい体型変化により、姿勢の変化で腰痛、重心や歩行の変化などが報告され、妊娠中に就労を継続する妊婦には身体的負荷がかかっている。妊娠・出産を機に退職する出産退職の割合は依然高く、就労中の妊婦のサポートが必要である。本研究は、①妊娠中期と妊娠後期のそれぞれの就労中に身体的負荷がかかる動作の特定、②その動作時の身体寸法の変化量の計測、③その動作時の動きの変化量の計測を行い、妊娠期の就労女性にかかる身体的負荷を軽減するマタニティウエアの設計に役立てることを目的とする。最終的にマタニティウエアの設計の指針を提案する。
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研究実績の概要 |
共働き世帯数の増加する中、妊娠・出産後も就労を継続する割合は増加傾向にある。妊婦には著しい体型変化による身体的負荷がかかっており、就労継続のためにはサポートが必要である。本研究は、(1)妊娠中に身体的負荷がかかると感じる動作の特定、(2)身体的負荷のかかる動作時の身体寸法の変化量の計測、(3)身体的負荷のかかる動作時の動きの変化量の計測を行い、妊娠期の就労女性にかかる身体的負荷を軽減するマタニティウエアの設計に役立てることを目的とする。 本年度は、3つの研究課題のうち研究2を行った。妊娠中の女性を対象として妊娠初期から後期にかけて継続して3回の三次元人体計測を行い、妊娠経過と姿勢による腹部周りの身体寸法の変化を検討した。妊婦23名を対象とし、妊娠初期(妊娠8~20週)、妊娠中期(妊娠23~26週)、妊娠後期(妊娠31~34週)に計測を行った。三次元人体計測の動作課題は、立位に加えて研究1で身体的負荷と感じる動作として抽出した前かがみ、椅座位、しゃがむの4姿勢とした。その結果、妊娠経過により立位姿勢での腹部周りの周径が増加していた。各妊娠時期における姿勢の寸法変化では、立位と比較して椅座位としゃがむ姿勢において腹囲とヒップ囲の周径の増加が大きく、妊娠初期から妊娠後期に進むにつれてより大きくなった。これらのことから、ウエスト、腹、ヒップを覆う衣服では、妊娠経過によるそれらの周径の増加だけでなく、椅座位やしゃがむといった姿勢変化による周径の増加も考慮した衣服設計の必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は、昨年度から継続している研究2を遂行した。一人の被験者を3回計測するために約6か月ほど期間が必要なことと被験者の募集期間を延長したことで当初の予定より計測期間が長くなり時間を要した。そのため、本年度中に計画していた研究3を実施できず、補助事業期間の延長申請を行ったため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は研究2の分析をさらに進め、令和5年度の成果を学術雑誌に投稿する予定である。令和6年度は研究3を遂行する予定である。研究3では、各妊娠期の動きの特徴を捉えるために三次元動作解析を用いる。動作時のデータから衣服に必要なゆとり量と負荷のかかる要因の検討に取り組む予定である。
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