研究課題/領域番号 |
22K21219
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 湘南医療大学 |
研究代表者 |
大村 優慈 湘南医療大学, 保健医療学部リハビリテーション学科理学療法学専攻, 講師 (40709094)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 半側空間無視 / 脳卒中 / 三次元 / 推移 / 脳損傷部位 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中後の半側空間無視症例には、自己身体の近位空間を無視する症例と遠位空間を無視する症例が存在し、無視空間によって日常生活に与える影響は異なる。半側空間無視症例のリハビリテーションにおいて、症状の改善経過を予測することは重要であるが、無視空間ごとの改善経過を予測する因子は不明である。そこで、本研究では、半測空間無視症例の無視空間ごとの改善経過には脳の損傷部位が関係するという仮説を立て、Virtual Reality技術を用いた半側空間無視の三次元評価と、脳画像解析に基づく脳損傷領域の同定を組み合わせ、無視空間の三次元的推移と脳損傷部位の関係を明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
没入型バーチャルリアリティ技術を用いて近位空間と遠位空間の半側空間無視を評価する機器を用い、回復期リハビリテーション病棟に入院している劣位半球損傷の脳卒中患者を対象として、半側空間無視による近位空間および遠位空間の無視範囲の変化について縦断的に評価を行いながら、脳の損傷部位との関係性を調査している。途中、研究実施施設で新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生したことでデータ計測が中断されたため、現段階において対象者の人数を十分確保するには至っておらず、とくに、近位空間の無視と遠位空間の無視の重症度が大きく乖離する症例が乏しい状況であったため、無視空間の三次元的推移と脳の損傷領域との関係性について明らかにするには至っていない。一方、本研究を行うにあたり、疲労が近位空間の無視および遠位空間の無視に対して及ぼす影響について確認する必要性があると考え、近位空間と遠位空間双方の半側空間無視を呈した脳卒中患者1名を対象として検証を行った。その結果、疲労を伴う歩行を実施した後には、近位空間、遠位空間のいずれにおいても無視範囲の拡大がみられるという結果が示され、半側空間無視の評価を行う際には対象者の疲労に留意する必要性があることが示された。今後は対象者の人数を増やし、脳MRI画像からの病巣解析の結果と無視空間の三次元的推移の関係についての分析を行い、成果の公表に向けてさらに研究を進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究実施施設で新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生し、一時期データ計測が中断してしまった。新型コロナウイルス感染症のクラスター終息後にデータ計測は再開できているが、当初目標としていた対象者数には至っていない状況である。
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今後の研究の推進方策 |
当初、データ計測は1施設で実施する予定であったが、施設を2施設に増やすことで、対象者数の確保に努めている。データ収集ができ次第、解析および論文化を進める。
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