研究課題/領域番号 |
22K21246
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
谷 直樹 自治医科大学, 医学部, 医療技術職員 (20959027)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | ダイナペニア / 2型糖尿病 / 位相角 / BIA法 / 糖尿病 / 生体インピーダンス |
研究開始時の研究の概要 |
ダイナペニアは身体機能を低下させ、死亡率の上昇とも関連があると言われている。このダイナペニアは糖尿病患者で多くみられ、早期の発見が重要視されている。しかし、ダイナペニアを発見するために検査機器を使用した身体機能評価が必要である。そこで我々はサルコペニアの診断に必要な生体インピーダンス法で簡便に測定可能な「位相角」に着目した。位相角は筋質を評価できる指標であり、筋肉量減少を伴わないダイナペニアを判別できる可能性がある。本研究では、まず研究①として「ダイナペニアを位相角で判別できる」、研究②として「②ADL・QOLの低下をダイナペニアでどの程度説明できるか」の仮説検証をおこなっていく。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、「位相角のダイナペニア診断および予後予測における有効性の検証」である。糖尿病(DM)患者における筋肉、身体機能の維持は将来的な転倒予 防や生活動作維持へと繋がり、医療経済上も重要な研究課題である。 ダイナペニア(筋肉量減少を伴わない筋力、筋質低下)はサルコペニアよりも身体機能の低下、日常生活動作能力(ADL)の低下、患者の生活の質(QOL)低下を引き起こすとされており、近年DMとの関連が指摘されている。DM患者の13.9%にダイナぺニアが発生する。しかし、ダイナペニアを生じていても、患者の体格は保たれるため見逃されることが多く、患者の生活の質(QOL)低下の原因となっている。このため医学・医療経済上もダイナペ ニアの早期診断・介入は非常に重要であるが、簡便な診断法がないために、臨床的に広く認知されていない。現在、「筋質」の指標として生体インピーダンス法による「位相角」測定が知られており、申請者はこれを用いてDM患者におけるダイナぺニアの診断が可能と考え予備的検討を実施してきた。今回の予備的調査により一部のDM患者では位相角の減少が筋力低下と相関する可能性を確認した。そこで本研究では筋力正常群 230例と、身体機能評価によって診断されたダイナペニア群70例を目標に「位相角」測定を行い、位相角がダイナペニアの発症と進展に相関するかを明らかにする。本研究よりDM患者のダイナペニアを早期に発見し、QOL低下の予防が可能になると期待される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2023年1月から研究調査を開始し、1年で113名の測定を終えている。研究の遅れが生じている原因は研究に必要な医療機器が揃うまでに予定より時間を要し研究の開始が遅延したこと、COVID-19の 影響もあり対象者を研究への協力を依頼しても研究に同意が得られず被験者が予定よりも集まっていないことの2点である。
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今後の研究の推進方策 |
現在の被験者リクルート率では目標対象者数へは届かないため、研究期間を1年間延長し研究協力を依頼する数を増やしくていく必要がある。併せて研究結果をまとめ論文化への準備を進めていく。
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