研究課題/領域番号 |
22K21261
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
0909:スポーツ科学、体育、健康科学およびその関連分野
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研究機関 | 令和健康科学大学 |
研究代表者 |
大田 瑞穂 令和健康科学大学, リハビリテーション学部, 助教 (20965090)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脳卒中 / 歩行 / Late Braking Force / 脳卒中者 / Late Breaking force / 立脚後期 |
研究開始時の研究の概要 |
脳卒中者において歩行速度は移動範囲や移動頻度と密接に関係していることから,リハビリテーションにおいて重要課題として捉えられている.これまで脳卒中者の歩行速度に関しては,麻痺側立脚後期に発生する推進力が重要であると考えられてきたが,近年では,麻痺側立脚後期に発生する制動力(Late Breaking Force:LBF)が,歩行速度の低下に影響を及ぼすことが報告されている.しかし,これまでにLBFの運動学的な発生メカニズムや麻痺側下肢筋の神経活動との関係性は検証されてない.そこで本研究では,運動学的観点と神経学的観点から,脳卒中者のLBFメカニズムに関して検証を試みることとした.
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研究実績の概要 |
本研究は,脳卒中者の麻痺側立脚後期に発生する制動力(Late Braking Force:LBF)について,運動学的観点と神経学的観点から,脳卒中者のLBFメカニズムに関して検証を試みることを目的としている. 2023年度は脳卒中者の通常歩行だけではなく,最大速度歩行の計測を3次元動作解析装置で実施し,100名のデータ解析・論文作成が終了している.この最大速度歩行におけるLBFの変化に関して,現在論文投稿中である.続けて,通常歩行と装具装着条件での比較を検証しており,現在,64名のデータ解析が終了している.通常歩行と比較して装具歩行では歩行速度は全症例で認めるものの,麻痺側の推進力やLBFの変化は認められず,装具装着による立脚後期の推進力・LBFに影響を認めないことが確認され,LBFが発生する要因であるTLAや両側股関節の逆位相協調性は改善するものの,前遊脚期における麻痺側下腿‐足部間の同位相協調性が低下しており,LBFが出現しやすくなっていることが考えられた.本研究の内容は論文執筆中であり,2024年度内には論文投稿と学会発表を行う予定である. LBFが発生する神経学的な発生要因に関しては,現在40名の計測が終了しており,データ解析を実施している.本研究の内容に関しては2024年度内に学会発表を行う予定である. また,これらの分析分析結果を踏まえたうえで,電子制御付き膝継手を持ちいた歩行補助具によるLBFの是正について検証をするため,現在,計測を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
データ計測を実施している施設にて,感染症等の対策で計測を延期せざる得なかったが,2023年度末までには,当初予定したデータ数の計測は行ている.
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今後の研究の推進方策 |
2024年年度内に論文投稿を2件,学会発表を2件予定しており,繰り越した本年度の基金は論文投稿費用に使用する.
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