研究課題/領域番号 |
22K21312
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
佐々木 航 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任助教 (00964040)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 感情 / SNS / 情報フィルタリング / モバイルセンシング / 機械学習 / 感情推定 / 情報制御 / 情報伝染 / 情動伝染 / 感情状態 |
研究開始時の研究の概要 |
情報技術の発展により膨大な情報を私たちは日々受容している。これらの情報は提供者が発信した形のまま私たちに降り注ぐ。提供者から送信される多様な情報の中にはユーザの感情状態に悪影響を与えうる情報が含有している可能性がある。情動伝染というコミュニケーションを介して人々の感情状態が伝播する現象に着目すると、ネガティブ感情を保持する情報が受容者の感情状態に悪影響を及ぼすことが報告されている。 本研究ではユーザの感情状態に沿った情報フィルタリングをすることで、ネガティブな情動伝染を防ぎユーザの心の健康を考慮した効果的な情報受容システムを提案する。
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研究成果の概要 |
本研究は、ユーザの感情状態に基づいた情報フィルタリングにより心の健康を考慮した情報受容を目指すものである。2022年度に130人の大学生を対象にデータ収集実験を行い、iOSアプリとセンサーデータを用いて感情状態を推定するモデルを構築した。モデルはvalence(ポジティブ-ネガティブ)とarousal(活性-不活性)の2軸を基にしている。2023年度には、ユーザの感情状態に合わせて表示される他人の投稿情報を制御するアプリケーションを開発し、実験を実施した。その結果、ポジティブな投稿の促進効果は立証できなかったが、ユーザの投稿数が増加する結果が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果として感情状態の推定モデルの構築と情報フィルタリングによるシステム利用の増加にある。感情状態に基づく情報フィルタリングによってユーザの投稿数が増加したことが確認されたが、感情状態の向上は確認できなかった。しかし、この技術はメンタルヘルスのサポートや個人化された情報提供を可能にし、ストレスの軽減とユーザエクスペリエンスの向上に寄与する可能性がある。さらに、ソーシャルメディア上の健全なコミュニケーションを促進し、デジタルヘルスケアの進展に貢献する重要な基盤となりうる。
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