研究課題/領域番号 |
22K21313
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 名古屋国際工科専門職大学 |
研究代表者 |
竹尾 淳 名古屋国際工科専門職大学, 工科学部, 講師 (20729222)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 健康情報 / 歩容解析 / レビー小体型認知症 / パーキンソニズム / 認知症スクリーニング / モダリティ統合 / 健康測定情報 / 認知症 / スクリーニング |
研究開始時の研究の概要 |
認知症の早期発見は一般的に難しく、症状が進行するまで専門医の介入を受けられないケースが多い。これまで、機械学習を用いて個人の健康情報や音声情報からモデルを構築し、認知症スクリーニングの実現に向けた取り組みがなされている。本研究では、歩容の乱れ(パーキンソニズム)と関係のあるレビー小体型認知症に着目し、レビー小体型認知症における前駆症状の前兆を発見できる超早期スクリーニングモデルを構築する。健康測定会を開催し、歩容測定から得られる関節移動の解析情報や足首部の加速度情報からモデルを構築する。また、質問票等の情報からもモデルを構築し、これらのモダリティ統合によりスクリーニング性能の向上を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は,歩容の乱れと関係のあるレビー小体型認知症に着目し,レビー小体型認知症の前駆症状の前兆を発見できる超早期スクリーニングモデルの構築を目的としている.そのため,健康測定会を実施して歩容を測定し,関節移動の解析や足首部の加速度情報から構築する学習モデルを構築する.また,質問票等の情報からもモデルを構築する.これらを統合し,まずはMCI(Mild Cognitive Impairment)のスクリーニング検査であるMoCA-J(Japanese version of Montreal Cognitive Assessment)を指標とした高い精度でのスクリーニング技術の実現を目指す. 2年次となる本年度では,1年次で確立した測定内容,方法にて健康測定会を開催した.リクルートのため告知Webサイトを構築し,インターネットで参加を呼び掛けた.あわせて,過去の測定参加者への案内,社会福祉協議会への協力依頼を行った.その結果,26名の方にご協力いただき,質問票による多岐の生活や家庭に関する情報,認知機能や血圧,握力などの測定情報を収集し,歩容の記録を行うことができた. その他,足首部に装着した三次元加速度センサ情報からの筋力低下の推定,および,高齢者を想定した自動車へのアクティブセーフティ機構の後付けに関する基礎的検討を行った. 今後,測定された情報を集計し,解析を行う.記録された歩容からは関節点の移動を求め,その特徴を求める.それぞれから特徴量を抽出し,認知機能指標を推定可能とするモデルを構築する.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初,初年度での開催を予定した健康測定会が2年次に実施された影響を受け,データの集計,解析が遅れている.今後,集計等を進めるが,十分な精度を達成できるモデルの構築に時間を要する可能性が考えらえる.結果により追加の測定を行うため,進捗はやや遅れているとした.
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今後の研究の推進方策 |
今後,収集したデータの集計,解析を行う.基礎的な解析を終えた時点で,今回の概要をWebサイトにて報告する.また,測定会に参加してくださった方へ報告を行う.その後,詳細な解析を行い,質問票や測定による情報から特徴量を抽出し,認知機能指標(MoCA-J)を推定可能とするモデルを構築する.同様に,歩容を記録した動画からはHPEを用いて関節点を推定し,その動きの特徴からモデルを構築する.それらのモダリティを統合し,早期に高い精度で認知機能低下を発見可能なシステム構築ができるよう検討を進める.解析の結果および検討については学会および学術誌にて発表する予定である.
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