研究課題/領域番号 |
22K21315
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研究種目 |
研究活動スタート支援
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1002:人間情報学、応用情報学およびその関連分野
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
伊藤 優樹 同志社大学, 研究開発推進機構, 助教 (70962017)
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研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 感覚統合 / 視覚 / 聴覚 / スナネズミ / マウス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、スナネズミを対象に、視覚情報と聴覚情報を統合する神経メカニズムを解明することを目的とする。複数の感覚情報を統合することで安定した知覚を提供するため、感覚統合は周囲環境の把握に重要な機能である。視-聴覚間の神経回路に注目し、その神経活動を任意操作することで活動の因果的役割を解明する。また、視覚野と聴覚野の神経活動を広範に計測し統合メカニズムを明らかにする。
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研究成果の概要 |
私たちヒトを含む多くの動物は複数の感覚情報の脳内で統合し、周囲の環境を把握している。本研究の目的は、感覚統合のメカニズムを明らかにすることである。ヒトを対象とした研究の結果、それぞれの刺激の明瞭さや主観的に知覚した刺激に依存して、感覚統合による錯覚の起きやすさが変化する結果を得られた。スナネズミを対象として研究では、光学イメージングを用いて視覚野の活動を記録した。視覚刺激を単独で提示するよりも視聴覚刺激を提示することで視覚野の活動量が上昇していた。これらの結果は、感覚統合をメカニズムの解明に貢献するだろう。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複数の感覚情報を利用することで、周囲の環境を素早く把握し、円滑なコミュニケーションができる。本研究は環境の把握に関わる統合に注目して、ヒトと実験動物を対象とすることによりそれぞれ独立で進められてきた研究を統合することができる。実際にヒトの心理実験と比較的類似した、行動課題中のスナネズミから神経応答を記録するための実験セットアップも確立できた。実験結果は、広い領域の活動を記録したところにとどまるが、将来的には分子生物学や電気生理学的手法を組み合わせることによって、ヒト研究よりも詳細な神経メカニズムの解明につながることが期待できる。
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