研究課題/領域番号 |
22K21339
|
研究種目 |
研究活動スタート支援
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
1101:環境解析評価、環境保全対策およびその関連分野
|
研究機関 | 千葉工業大学 (2023) 地方独立行政法人東京都立産業技術研究センター (2022) |
研究代表者 |
菅根 海人 千葉工業大学, 工学部, 助教 (80965864)
|
研究期間 (年度) |
2022-08-31 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 生分解性ポリマー / 海洋生分解 / 架橋高分子 / 架橋密度 / ポリカプロラクトン / ポリウレタン / 生分解性プラスチック / ネットワークポリマー |
研究開始時の研究の概要 |
海洋中に排出されたプラスチックが社会的な問題となっている中、海洋生分解性プラスチックが注目されている。一方で架橋ポリマーの海洋生分解性に関する研究はほとんど報告されておらず、生分解における架橋密度の影響はこれまで調査されてこなかった。本研究では架橋密度の異なるポリカプロラクトンネットワークを作製し、熱・力学物性および海洋生分解性の調査を行うことで海洋中での生分解挙動における架橋密度の影響を明らかにする。本研究によりプラスチックの海洋生分解性について理解を深め、海洋プラスチック問題の解決に貢献する。
|
研究成果の概要 |
ポリマーの海洋生分解において架橋ポリマーの網目の隙間の指標である架橋密度の影響を調査することを目的として研究を行った。4本の腕を持つ星型の分子構造のポリマーについて腕の長さが異なるものを合成し、それらを架橋することで架橋密度の異なる架橋ポリマーのフィルムを作製した。作製したフィルムについて熱・力学物性および海洋生分解性の調査を行った。海洋生分解性試験の結果、ポリマーの架橋密度が高くなるほど結晶化度が低下し生分解度が高くなる傾向がみられた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
海洋に流出したプラスチックによる海洋汚染が世界的な課題となっている中、海洋生分解性プラスチックが注目を集めている。生分解性プラスチックの研究の多くは分子がひも状の線状ポリマーに関するものであるが、実際に使用されているプラスチックには分子が網目状の架橋ポリマーも多く存在しており、いずれも海洋に流出する可能性がある。そのため架橋ポリマーについても海洋生分解性を調査することが重要である。本研究では架橋ポリマーの海洋生分解において、網目の隙間の指標である架橋密度が高くなるほど生分解度が高くなる傾向がみられた。本研究の成果によりプラスチックの海洋生分解メカニズムの解明に貢献できると考えられる。
|